やっぱり下がってた
朝一でN先生の産婦人科に電話。ねぼすけの夫が起きてきました。
今日は切迫症状を繰り返すアタシに夫が行かなきゃ駄目だと
念押しして予約外の診療のお願いをしたのであります。
待つ事を想定し、経過と質問事項を紙に書いて渡し
絶対聞きたい要点をまとめ待つ事2時間
エコーをあてたとき、いつもは中央にくっきり映る
息子の頭が見切れていました
「頭がさがってんね」
間髪いれず先生がいいました
「赤ちゃんおりてきてるわ」
ご飯を食べるとき、動く息子の手があたる位置がちょっと低いな
と思ってはいたのですが、まさか本当にそうだったとは。
「安静にするしか無いわ」
彼女は続けました。
切迫症状はガチでした。
ただ、赤ちゃんの深夜の授乳に備えるために不眠になる
という時期にはまだ相当早く
ストレス性の不眠で身体が弱っていることと便秘あたりが原因だろう
とのこと。
アタシの25、26週相当での切迫症状は実は珍しい事ではないそうです。
そして赤ちゃんが警告しているのよ!というロマンチックな喩えが
苦手な同胞のために記述をすると、
弱った母体が自身を護るために、お腹の子供を異物と見なし
排除するためにお腹を張らせるというのがリアルなところのようです。
アタシはあのバラエティ番組で芸人が傾斜のつけられる台にのせられ
クイズにこたえる奴のイメージが浮かびました。
身体「コノボタイハ ヨワッテイル セイゾンカツドウヲ イジデキナイ
ヨッテ コデアルオマエヲ ハイジョ スル」
ぎゅいいいいん(胎盤が低下する音)
チビコ「え、まって、まってよ、おかあさん嘘でしょ!?」
身体「オマエハ ジュウブンニ ヒトトナル キノウハ ヤドシタ
アトハ ジリキデ ヤレ ボタイニハ マタ アラタナ チャレンジヲ サセル」
チビコ「えええええ、そんな!おかあさん!おかあさーん」
や、自然の摂理ここに極まる。悪阻の時期はこちらを弱らせても
子の機能を形成するのを優先したのに
ある程度育った段階では、今度はこちらを維持するために子を出すのです。
妊娠はまさに、人間の情と自然の摂理が交錯してるのを意識する
貴重な状態です。でも、実際「早産」すると言えるのは
医療機関が整っている現代だからなのですよね。
二回目の切迫の時につくづく思ったけど、魂は二つあるんじゃなくて
あくまで息子は仮免中なのですよ。アタシから離れればまだ
自然の状態では死ぬリスクのほうが高いのですから。
でも人によっては母親のストレスで酸素がおくられず成長出来ない
子もいるという中、息子は落ちかかりながらも順調な生育をしています。
彼はやっぱり産まれたいのです。
いつもはチンチンまるだしのエコーが撮れるのに
今日はオマタを閉じ気味の元気の無い息子をみて
まるで画面から
「お母さんは僕が要らないのですか?」
と語りかけられたような寂しい気持ちになりました。
先生からシビアな話が続きます。
先生は実は切迫早産経験者です。
「私はでも悪い例よ」と彼女は言いました。
「ギリギリまで仕事を辞められなかった」
「切迫症状が出ても無理して仕事する人がいるのは確か
でもその結果切迫早産になって実際より小さく子供を産んでしまう。
松崎さんに何の症状もなければ仕事も深夜近くまでのイベントも
まあ許可出来る、でももうアナタは現段階ですでに不眠をおこしている
アナタの身体はもう無理できないし選べないってことだと思うわ
妊娠は人それぞれ、他の人と比べてどう、ではないの。
他の人が大丈夫でもアナタが駄目な事はある」
「それに、どっちがいいか結論が出せない時は大体無理をしてみる
って選択肢がそもそもおかしい」
そういって先生はアタシの書いた紙をみながらちょっと呆れた顔をしました。
どっちをとるの?
音楽かこども?はてまた仕事か子供?
10年前なら「アタシは女の幸せより芸術をとるわ」とか言ったかもしれない
でも、今のアタシにはひよったアーティスト崩れといわれても
やっぱり・・・子供なのです。
母とお茶をした時間が
夫の母上から「全部メール取ってあるのよ」ときた返信が
その他、昨日のKeiさんのプレートのようにこの子が無事に産まれるように
願われた思いがあるのです。
それを独りよがりの人間の意地でいかんとも出来ない。
まだ人生には先がある。
横になった時、動く腹を指でつつくと、時折3センチくらいの
突起と偶然にぶつかるんですよ。
その小さな手か足に押した自分の指が触れるとき
そしてそれがこちらを無意識に押し返すとき
お腹の皮ごしにああ触れ合っているなと思うのです
この小さな中の人はもうアタシには大事な仲間なんです。
やむなく、夢今と鑑定の再開に終了と無期延期という決断を出し
あらためてお伝えする事になるのではと思います。
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