桜、レアンドロ
一昨日、昨日と行楽。
昨日、今日と医者。
産婦人科、精神科、内科、三軒目の受診先は近所の先生のところ。
若先生に「なんでうちなんよ〜」と言われつつも
「逆流性食道炎なんですよ」
と笑いながら説明する。
先生は薬の支給に困りつつも、子供病院でOKだった薬を
一番少ない量で処方してくれた。
「日本は治験しない国だから、妊婦に安全って言うのは
今まで影響が出た症例がないからっていうのに過ぎないのだよ
だから絶対安全な薬ってのはないんだよ、だからアナタ次第にはなる」
と先生は言った。
妊婦への薬の考え方は二通りだ。
少なくともアタシに当てはめて言えば
「松崎さんが苦しんで精神不安定になるよりも
薬で楽になるんだったら飲んじまおうよ」
という考えと
「松崎さんはナーバスで不安定気味だから
薬でさらに神経過敏になるかもしれないから選ばせよう」
という感じ。
病院にかかった妊婦は少なくとも一度はこの選択肢の
お世話になるのではないだろうか。
アタシはどっちかといえば前者の医者が楽だが
後者に当たると無理をする感じ。
それから若先生は言った、
「仕事復帰出産後でもいいんじゃない?
アナタの仕事も信頼関係じゃん?
アナタが体調悪くて言葉を間違えたとする、
したらそれで信頼関係が壊れちゃうよ
切羽詰まった人はそれでも・・・って言うかもしれないけど
それで駄目になった時になんなんだって結局思われるかもよ?」
そして逆流性食道炎にはまずベッドのマットレスの下に
布団を入れて15度の傾斜をいれることと
食後しばらく立っていたほうがいいというアドバイスを貰って帰った。
身体は復帰するかもしれない、でも心はどうだろう
イマイチ自信が無い。
前日の精神科でもこう言われた
「心身を治すことが最優先ですよ」
そんなことを考えていたら気晴らしがしたくなって
レアンドロによった。
「こんにちわ、妊婦でも食べられるランチありますか?」
と聞くとマスターから飄々と「あるよ」と答えが来た。
子供のためにはラタトゥイユ(パスタ)かな・・・と言うアタシに
「自分の欲する物にしたらどうよ?」
と言ってくれたのでミートソース(パスタ)にした。
なんとなく最近この店に立ち寄っているのは
おそらくマスターがアタシが女であること以上の
興味がないからのように思う。
そしてカウンターに座ってたんだけど
ふとマスターおすすめの桜が見える席に行きたくなって移動した。
ぶわっと坂道の桜が目に入って
散り行く花びらが窓越しに映画のようで
本当に綺麗だった。
「やっぱりおすすめの席には座っておくものですね」
とアタシが言うと
「まあ、これもあってここ店にしたからさ!」
と返事が来た。
アタシは大塚の個人店で食べるときは
なるべくお金を使うかたくさん行くかにしてきたんだけど
マスターはアタシが高いお酒に粋がって手を出さなくても
変わんなかった。
マスターが冗談っぽく言うところのスケベ心かもしんないけど
(でも、AVでも36歳なんて大体オバさんて書かれてる
歳なんだから有り難い。)
今はそれを申し訳ないとか否定的に思うんでなくて、
受け入れるのがいいんだろうなと思う。
ずっと人に愛されるのは努力が必要だと思ってきたから。
楽な気持ちで眺める桜はやさしいと思った。
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