夢今は希望か商売か
本来ならガツンと告知をうって人を集めたいイベント稼業ですが
アタシはなんとなく打つだけ打って放っておくのが好きでもあります。
釣り堀でまるで魚を待つような、かかった魚で占うような。
6/12(金)の夢よりも今を語れですが参加者がちょっと増えました。
主催のアタシにどぶねずみ男。さん、マノメアツシさんだったのが
ここに山口勲くん(イダヅカマコト)、朧月ムメイさんが加わりました。
絵心ゲストはもう決めていて岩倉義人くん
彼はアタシが大学時代に初めて詩のイベントを立ち上げたときの
共同開催者です。
なんと・・・アタクシの暴言があったにも関わらず、ここにいたいと思ってくれた
人たちは皆そろって現在詩人界隈。厳密にはムメイさんは音楽畑
なのですが、朗読と歌なので、まあコトダマ使いなのは間違いありません。
で、この自然発生的に集まった人たちのラインナップをみて
やっぱりアタシは思ったのです
夢今の核はアタシのNYパンク、その直前の黎明期の憧れから
きているんだと。
詩でもアートでもいい、何か新しいことをやってみたい
自分を表現してみたい、何だったらギターも持っちまえ
みたいな、パティー・スミスが経験した希望への憧れ
そして、その空気を自分なりの解釈で日本の風土にあわせて
表現と演出をしてきたんだと思います。
やっぱりここに反応したのは、カフェやギャラリーとか
音響設備やステージ無きところで何かをやろうとする
のに馴れてきた詩人、朗読経験者だったか・・・という感じです。
でも可能であれば、音楽の人も何人か入ってくれたらいいなとは
思うんですけどね・・・どうしても朗読者ってのは表現に対して
軽やかさを纏いづらいから。
今はほんとに、自分を伝えることに苦労はしない時代ですよね
ツールは無限にあるわけで、でもだからこそツールではない
ハートの核みたいなものを真空管アンプのように残したかった
のだけれど
おそらくアタシがやっぱり混乱したのは夢今の立ち位置が
創造を産み出すインスピレーションの雲から
自己満足以上、ライブハウス未満というニーズを満たし
アタシがそれに応えようとしたことで混乱が出たのだと思います。
事実、昨年は夢今の延長線上に将来のライブバーの運営
なんてのも夢見ていました。
でも夢今はおそらくその日なんとなく集まった人たち皆を
巻き込んだ演劇的要素が強かったんです。
初期の夢今は割とフロンティア精神の強い出演者が多かったので
なんとなく客席とも共犯関係があった、その空気を作るって部分でですね。
でも後半の夢今は参加者もお客になりつつあったと思うんです
「お客こっちも呼んだよ」いや、そうじゃない、
この日本で、この場で、ステージで何かが産まれる
蝶が羽化するような瞬間をステージ上のアーティスト側だけではなく
客席からも作り上げよう、客が呼べないのは胃が痛いけど
まあいいよ、本当に欲しいのは絵の具になれる人なんだ
たぶんアタシはそれが言いたかったんですね。
だから商業的サーヴィスを提供する人間となることを
アーティストとして存在したかった自分が拒否してしまった。
どっちがいいんでしょうね、本当に。
何かが産まれる空気、というものを極限まで表現することにこだわる
演出家として作品として夢今を存続させるのか
もしくは
皆があつまる面倒見のいいライブバーとかライブハウスを
運営することを夢見る商業者として運営するのか
答えを出すのは一通りの育児が終了し
自分の表現への熱がおさまった
50歳すぎたあたりでやってみてもいいかもですね。
少なくともどっちでいくのか決着を付けない限りは
再開はしてはいけないと思います。
とりあえずあと二回はここにきた誰もが
「自分にも何か出来るかもしれない」という希望を持ち帰る場として
幕を引きたいと思います。
今日の画像は愛しのネバダ州。
最近のアタシが一番夢をみられたベガズ旅行からとってきました。
6/12、大安吉日、夢よりも今を語れの参加者を
あと5名お待ちしております。
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