転院
外は3月、春なんだ、もう春なんだなあと言い聞かせるような今年。
タクシーから外をみてそう思いました。
今日は転院の日。
私、気が動転してすっかり間違っていたのですが
いきなり精神科ではなく、まずは産婦人科の部長さんにお話を
聞いていただいて指示を仰ぐというのが本日の流れでした。
本当にアタシ馬鹿ですよね、すみません。
朝九時すぎから一通りの手続きをしてその部長さんに呼ばれるのを
待ちました。約二時間の待機のあと、面会した彼女は眼光鋭そうな
年の頃50代かなと思われる女医でした。
「で、なんで当院に?」ときかれて面食らいました。
あ、あれ紹介状読んで無いのかな?と動揺するアタシ。
でももっと驚く事態が待っていました。
簡単に紹介の経緯を説明しているアタシを遮って彼女は
「で、精神科、行きたいんですか?行きたくないんですか?」
と一言。
え、え?話を一通り聞いてくれて症状をみて判断ではないの?
「その、不眠だったり色んな症状がでてまして・・・」
「だから、行くか行かないか聞いてるんですよ、
妊婦さんで嫌だって人がいてそういう人は紹介出来ないから!
でもそういう症状があるなら一度かかったほうがいいかと思いますけど
・・・ねえ?」
結局アタシは話を何ら聞いてもらえず
自ら希望して精神科に行く形になってしまいました。
しかもその予約日は2週間は間が空いております。
既に夜、呼吸の仕方が分からなくなるとか困った症状で不安に苛まれていた
アタシは聞きました。
「あの、もし二週間の間に耐えられなくなったらと思うと不安なんですが」
彼女は言いました。
「本当にまずい人が電話する精神科のダイヤルはあるけど
あなたちゃんと喋れるじゃない。それにたった2週間よ?」
私はもう彼女と喋りたくなくなりました。
「アタシ、何しに来たんだろう・・・」
診察室を出た途端にアタシは頭痛をおこしました。
何処までも弱いなアタシ・・・でもやっぱりショックだった・・・
ちゃんと喋れるうちはどんなに苦しくてもまともに対処しては貰えないのか?
追い詰められたものの二週間の長さは考慮されないものなのか
まるで魚か果物のような気分になりました。
鮮度と状態だけでたらい回されるのが大病院だという
夫の入院で得た教訓を身を以て知ることとなりました。
その後に対応した若い女性看護士の早口すぎる説明等
不安が増すばかり・・・チビコ、ねえ、チビコ、アタシは本当にここで大丈夫?
その二週間後、対して話も聞かれず、投薬されたら私は
もうやっていけないかもしれないよ・・・
帰り道、とりあえずその精神科のドクター次第だと
夫と話したものの、食べ物を口に入れながらアタシは考えました
何らかの指導とか制限とか生活上のアドバイスとか
そういうものを取り入れたいと思ったけど
アタシはやっぱり、自分で自分の対処法を悩んで考え抜くしか
無いのかもしれない。
もしくは耐えて強くなるしかないのかもしれない
自分とお腹の子供のことだけ考える
もしくは思考を手放すってどれだけ難しいことなんだろうか。
ていうかどうしてもどうしても
自分が救われたいとか楽になりたいと願うたび
事態が逆方向に転がっていくのは何故なんだろう
帰宅後、流れが少しでも変わらないものだろうかと思って
お札を二つ貼り直しました。
なんとなくこの病院に会わねばならぬ人がいる気がする。
それは今日の彼女ではないだけなんだ、落ち着け。
でもいい聞かせるのは疲れてしまう、正直感情のまま
今は流されたい、これが本音です。
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