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2014年3月 2日 (日)

サヨナラ桑沢

サヨナラ桑沢
日曜日の昼下がり、桑沢デザイン卒業制作展最終日にのりこみました。
サヨナラ桑沢
押すときの強さで印影が変わるという
「デザインに興味ない人も楽しめる」作品をつくった
あづ君。今年彼という才能に出会えてよかった。
授業中、何を作ってくるか常にワクワクしてたな、アタシ。
サヨナラ桑沢
プレゼンテーションに参加してみた。
彼、榎くんはムサビの学生になる。
同じキャンパスを踏む間柄になるとは思わなかった。
サヨナラ桑沢
夫のアンケートがいい加減過ぎて撮影
ご職業→コックさん この展示を教えてくれた人→よめ
適当すぎるw!夫はここよりも字がどんどん下手になることを悩んでいた。
サヨナラ桑沢
結局、18時までいた。とると約束していた昼休憩をとらず
ずっと学校をうろついた。夫は途中体調を崩してリタイヤ。
いつも犠牲で申し訳ない。

でも、アタシの最後の教え子になる彼らに
出来るだけサヨナラを言っていきたかった。
一人のつもりが二人になって、話してもらえて良かったと言われて
三人になって・・・と増えた。

そう、私は今年度で桑沢を辞める決断をしたのです。
正式に了承を得て、後任の先生候補の人を推して引き継ぎして
今日は挨拶。

自分的には50代とかまで続けると思っていた仕事を
自ら辞めるという日が来るなんて思っていなかった。

でも今年度の始め、あまりにも意思の疎通の出来る子が多くて
才能も個性も豊かな彼らと接した時
これ以上の学生とはもう出会えないだろう、終わりかもしれない
と感じたのは確かだった。

今年はやたら人生相談に乗った年でもあった。
またキックの練習にいけないじゃんっていいながら
話を聞くのは楽しかった。

自分の進退をとある人に相談したときに
「やりたいかやりたくないかだろ、後は関係ないだろ」
とぴしゃっと言われ
この仕事がスゴく好きなのに辞めようとしてる自分は
人間以下だなと毎日自分をせめていた。

したらサイコビリーが聴きたくなって久々に聴きまくっていた。
ロックンロールという奴は、運命に髪をひっつかまれて
引きずり倒されてその足を舐めさせられるよな
そんな思いを経験しなけりゃその神髄には触れられないんじゃねーか
なんてことを考えてた。

今日、アタシが桑沢に来たときからお世話になったヒゲの先生と
話をした。先生はここ何ヶ月かの思いをウマく口に出来ない
アタシを制し
「これから、これから」
といって微笑んだ。

思えば、メチャクチャな授業をして、うまく集団の前で
話せなかった初期のアタシを励ましてくれたのもその先生だった
「色々、試してみたらいいと思います」
「いいんじゃないですか?ちょっと不思議なおねえさん、みたいな
ポジションでも」とことあるごとに簡潔な言葉で諭してくれた。
ゲストとめちゃくちゃな事をして他のクラスに怒られたときも
間にはいってくれたのもその先生だった。

私もまた、桑沢に教師として育てられたのだ。

不思議な事に今年は、偶然初めて授業したときの卒業生ともあって
名刺を貰った。

帰り際、夜間部の事務員のNさんと話した。
昨日は最初から最後までみちゃった、やっぱ頑張って
プレゼンしてる子には何か伝えたくなって、たはは
と彼は言った。

初めて学校に来た緊張の日、
「あなたですか〜?噂のロックな先生は?」
とにこやかに話しかけられて1時間半くらい話した日を思い出した。

桑沢には、そうやって不器用なくらい、人を思ってくれる職員がいる
デザイナーになってもならなくてもいい、
そういう思いを持った人たちで作られた桑沢での日々を
思い出にして、彼らには幸せになってほしい。

 

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