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2014年2月 2日 (日)

Holly Holly


昨日、滅多に来ないタイプのお客さんと出会った。
いつものように話していると「違う」という
「これではない」と。
その人には前もってずっと感じていた未来があったという。
予感とも言うべきもの、それを確認したかったということだった。

その道は確かにあった。
しかしそれは非常に困難をともなうものだった。
アタシは無意識にそれを避けたんだと思う。

一瞬迷った。
結局その人にはそのことを前置きした上で
ルートを話した。
その人は安堵を浮かべた顔をした
そうたぶん、そこに行きたいんですと。

店を閉めてから1時間はしただろう
何も手につかず考えて
そこからようやっと店を閉めて出てきた。

冷える深夜の街を歩きながら
アタシに出来る事があるとするなら
心配ではなく
その人の内側の力を信じるしかないと悟った。
それは血潮の力ともいえ
ともに同じ世界を生きていく人間としてのエールともいえ
だってアタシにはその人のそこに行きたいは
「そこに生きたい」とも同じ意味に聞こえたから

アタシはかつて結果的に滅茶苦茶にしてしまったんじゃないかと
後悔に苛まれている女の子を思い出しアタシは
道に憂うばかりだったその子の
生きる力を信じただろうか?と考えた。

その見た目の困難を困難と思わない強さを持とう
という思いをアタシはかつて視えなかった頃
版画家として訴えていたのではなかったか

そもそも人間にはその人にしかできない革命がある
おかあさんが窓辺で赤ちゃんにおっぱいをあげる時に成せる革命があり
夜の道でひと呼吸する時にこめる革命があり
キーボード一つにこめる革命がある

文明が人間を駄目にするのではなく
惰性を垂れ流した結果がかえってきているだけだ
心を込めて思いを伝える事をあきらめて垂れ流す思いが
世界を汚す
と同時に誰かの伝えたい思いが世界を輝かす
アタシたちは振動をもっている
それは心臓をうごかしてめぐる血潮の魂の声だ

それは自分に、そして世界に向けていた声で
そしてアタシはそれがしたくてギターを持ったのではなかったか
売れなくて悔しいのは
伝わらなくて悔しいのは
アタシがそれをたくさんの人に伝えていると
意識しながら爆発するチャンスがもてないこと

ボタンのイカレタitouchを操作して
アタシはFall out boyを聴かずにおれなかった。
ヘッドホンを耳に押しあてて
早春の東京、アタシの頬に星が流れた。

 

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