お前アタシの犬にでもなるか?
とってもレトロで素敵な看板の店がある街、東中野。
そんな中、またアタクシは
ハッシーの結婚式の前にピート七福さんの企画に出演でした。
戴きものの初チョーカーで出陣!さて結果は。
いやね、共演の方、やんなっちゃう、みんなアルペジオできるんだわ
アルペジオ。アタシ、アレ、いくらやっても駄目なんだよね。
だからもう羨ましい通り越して敵意になってんの。
で、アタシ今回客を一人も呼べなかったしね、
こういう日ってだいたいパフォーマンスが荒れるから
(注:人がいないから荒れるというより、なんかこない日は
何故か失敗の予兆になってるとこがある)
もう早々に楽屋にこもって(自分撮りもしたけど・・・)
ずっとミット打ちのこと考えてた。
ムエタイってね、あれなんだ、憎いあいつをぶん殴る
みたいな気持ちでむかうとフォームが崩れるんだよね。
だからあくまで敵は自分、闘うは自分、みたいにして集中しないと
真芯に蹴れない。
だからそれを思い出してずっと自分のライブに没頭することを
考えた。だかしかし・・・や、やりづれえ・・・
結構間違えた
ていうかスゴく間違ったので最後はもう
小夜子で蹴りを20秒で4発とか決めて帰ったよ
蹴りは決まったよね、ミットうちの連続キックの成果がでまくり。
で、もうあーもうこりゃあかん、だってアルペジオ
聴く人たちだぜ、とか思ってさ
終わった後、酒を一杯飲んで出ようとしたんだわ。
したらばまさかの大絶賛!
お店のマスターからライブ依頼がきた!
「あなたのその向かっていく姿勢を若い子たちに是非見せたいんだ!」
とキラキラした目でいわれた。
と、同時に共演者にあの脚で蹴られたいとも言われたよ。
うん、アタシ、悪霊は中段回し蹴りのあとで上段でいれるんだ
すると、霊がぶっ飛ぶからさ!って冗談だけど。
ピートさんもやってきて良かったよ〜と。
「うん、やっぱ松崎さんはイギーだ、イギー!」っていうんだわ
彼はこう続けた
「確かにギターはその、うん、あの・・・(←濁した)だけど
でもそれ以上に君には、イギーポップの弾き語り並みの迫力がある
ギター一本で伝えきる凄み、それと声だよ」
とやっぱりキラキラした目で言われた。
イギーの曲が犬になりたいだから
アタシの場合はもう蹴りが入ってる時点で
犬になるか?になってしまっている。
変わってない、それはアタシが6年前から変わっていない
不動の評価。アルペジオ関係ない、じゃなんでギター習った?
意味あったのか?いや、いいんだ、エディーさんはアタシのアイドルだったんだし
なんて自問自答をぐるぐるしていた。
とりあえず帰宅してずっととにかく観なさいというイギーポップの
弾き語りを観まくった。
あんまりに観すぎて生まれて初めて
イギーってそういえばなんで裸なの?という疑問をもった。
確かに、バンドとアコギの違いがよくわからない人だった。
だからアタシもパワーしかないんだと思う。
まるでキッズがはじめてパンクを知るような目で
見つめられるのは幸せなことだ、
でもSEKAI NO OWARIとか優しいロックを聴く若者に
自分は通じるのかなってつい考えてしまう自分がいる。
占い師やって店もって結婚しているってだけで
相当に恵まれていると思う人はいて
実際それは分かっているのにアタシには
17歳から憧れてきたことの落差に苦しんでいる。
いや19歳?うん、こっちかな。
信頼出来るメンバーと楽屋で出番まで馬鹿話して
ステージに上がると、そこには自分らの客がわんさかいて
それを楽しみながら演奏して
晩年はジョーみたいにたき火を囲んで仲間と過ごすんだ
たき火は、うちの旦那が将来ひらく店でもいい。
信じる仲間と音で繋がって信頼を感じて生きていく
という願いが余りにも遠くて儚くて
結果アタシは、その苛立をステージにぶつけて
「松崎さんはバンドいらないっすね」
といわれる、この繰り返し。
アタシはこのままならない矛盾をずっと抱えていくんだろうか?
人生は、どうしても何かに片思いだね。
だからそばにいる旦那とお付き合い3周年の祝いをしてきます。
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