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2013年6月12日 (水)

ほんの少し追いつかない

ほんの少し追いつかない
夫がお客さんからいただいたお餅をみて喜んで踊った。
原始人のようにウホウホ言ってた。

アタシはこの前来た水道屋さんの言葉を思い出す。
休みの日に出来れば今から下見させてといわれたので
高温期でだるい身体を推して出た。

配管のサビをみながらその初老の男性は
「楽しそうなお仕事ですね」といった。
「ええ、人の役に立てて嬉しいですし」
と笑顔で応えたアタシはバカで

彼はその言葉をもういちど
「たのしいそうなお仕事ですよね」
といったあとで
「適当なこといって。」
と付け加えこちらを一瞥した。

あえて喫煙席に座っておきながら
「タバコいやあね」みたいな大げさな態度をとる
イカレタ正義感を振りかざす誰かみたいに
敵意にみちた正義感みたいなものが彼の目にあった。

一秒だけ考えた。

一秒だけ考えて「いや、適当ではないですよ」
と笑顔を作って言った。
連れの若めの人がマズいと思ったのか
「うちの近所?にもいるよ、占いの先生!」
と話題に入って来た。

不動産屋が連れて来たおそらくこの配管をなおすだけの
付き合いの人に食って掛かるのは得策ではないと
アタシは判断をした


家族が行方不明になったとかよ
誰かが死んで悲しい気持ちをどうしよもなくて
打ち明けにくる人だっているんだよ
適当なんか言えるか

あの一言は伝えて良かったのか?
これで良かったのか?
なんて考えて眠れなくなる夜だってあるんだよ

そんな話を必死にしたら彼は少し
動いてくれるかもしれない
彼だって仕事に疲れたのかもしれない

でも、キリがないのだ。
この世界はそんな優しくない。

キリがないから大人の判断をした、
でもその理性に壊れやすい感情が追いつかない

ではもう心から飽きるまで殴り掛かればいいのかな
やり続ければ平和な顔でもう飽きましたと言えるのかな

「わかったよ、そんないうならあと少しだけ
無理して仕事してやんよ
見た目が分かりやすくなったらアンタだって満足なんだろ?」
とせっかく気にかけ出した体調の事を
全部投げ出してやろうとする自分をいさめる。

先をいく理性に繊細で子供のような感情が追いつかず
心の中は紛争がおきる。

雨の中で育つ命があるように、育つ心もあるんだろうか。
やんなっちゃうんだよなあ、本当に。

やんなっちゃうんだよ。

他の人はどうゆう訳かすぐ忘れられたりするんでしょ?
スゴい技術だな、それ脳に移植出来たらいいのに。

夫にあと二週間は思い返して機嫌が悪いと思う
本当ゴメンと言っとこう。


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