週末にむかい終末思想
最近、ELLEでシャルロット・ゲンズブールを調べていたら
久々にラース・フォン・トリアー監督にいきあたって最近の作品を
調べました。
本編をみる体力がないのでネタバレを読みまくったのですが
最新作は素晴らしいというからしい筋書きですね。
地球に惑星が衝突するのがわかって
皆あたふたして最後本当に滅亡する
というところがね実に。
ラース監督は
「先生、世界は愛と光で出来てるんですよね」
と目をキラキラ輝かせるお客さんにはすすめませんが
「人生うまくはいかないっすよねー」
とニヒルに笑う客にはそっと手渡せる作品群です。
この終末が近づくと気が狂っていたと思われる
ヒロインがどんどんマトモになる
という感じが実にリアルだなと思う訳です。
どっか社会不適応だったりダウナーな思考回路に
陥ってる人というのは
頭の中がいつも終末の準備に明け暮れているので
この世界が本当に混乱した時には自分は逆に冷静で
マトモな人間として認められるんじゃないか
という期待があるような気がします。
アタシも随分とこの思想にかぶれてまして
あ、霊視してるとかじゃなくて、
世界の終わりという概念を想像して救いを感じて来た事が
あるという意味ですよ。
でも彼のドッグヴィルは最高です。
聖女のように生きれば救いがくると思っていた美女が
最終的には自ら命令して処刑人になっていく姿は
ダークサイドも飲み込んでそれでも人として
生きよというあずみに似た強さを感じます。
アタシは人間の魅力とは清濁呑み込んでも
己でいることを貫こうとする姿にあると思うのです。
ご興味あればラース監督作品どうぞ。
あのダンサーインザダークの彼です。
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