
ギターと猫。
この画像、音楽雑誌にありそうじゃないですか笑?
今日で夢今の話は一旦終了しようと思うのですが
あとは出順ですかね。
初期の夢今は1−9の数字の中で好きなものを三つ選んでもらい
それのどれかを出順にするというある程度出演者が
心の準備もできる配慮をしてました。
ただやっぱり三年も過ぎてくると出演者さんも馴れてきて
後半の出順希望に集中しだしたので、現在は仕事終わりに
来る人の都合を聞いています。
でも、中には最後までお酒を飲みながらゆっくりみたい
から早めがいいという人もいてその辺のリクエストは
ありがたく尊重しています。
タイムテーブルを組むのに意識する事は流れをみること
そして、ステージ演出が未熟な人を前半に集中させないことです。
出演者を成長させるのは客の目です。
夢今は出演者が多いので最初からいる客が比較的多いですが
馴れていない人を前半にすると観る側も前半をみないようになるし
やる側もガラガラの空間でやることが続き成長がないです。
アタシはもはやハングリー精神を期待するより演者は
ポジティブなプレッシャーの方が成長する気がするんですよね
出順からいって、どうせ未熟なんだろ?と思われる中でやるのと
ギリギリのステージの連続のあとでふわっとした空気のもと
がんばれ〜と言われながらやる方がいいパフォーマンスを
引き出せたりします。
だもんでその夜のカラーにふさわしい幕開けのニオイが
ある人をトップにします。あえて後半にやると思われる人を
前半にダダッと三人まとめる事もあります。
こうするとゲスト賞がトップバッターとかにいくので
見ている人がその人観れてないよ〜という
ちょっと悔しい気分にもなるのでいいだろうと思っています。
とにかく予定調和のプログラムではなく
夢今はトータルでみて面白さを感じるイベントだと
アプローチするにはこれが今は一番。
ただ前半に持ってくる人には信頼関係が必要です。
なので最初に私がステージで詩を朗読してステージを
あっためるように心がけてますし
何故トップバッターなのかくわしめに解説することもあります。
と、同時にラストに持ってくると遅くまで残ってくれた
身内の客に気を使いすぎて充分なパフォーマンスが
出来ない人もいるので、二度目以降の出演者に関しては
それぞれの特性を熟知する事が大切。
あと、機材を使う人は休憩の直後か最初にいれて
ゆっくりセッティング出来るようにする配慮も必要です。
それと前回ちょっと書いた、身内集客が多くて
しかもステージが終わった後で勝手に喋りだすアーティスト
を呼ぶ場合の対応ですが
どうしてもその人が好きで呼ぶなら最終組か最初組がいいと思います。
来てその人の出番までざわついたり、感じ悪くするようだったら
最初の方にいれてその後の場の修正をしていくのが良いし
本当にその人だけみにちょろっと入っていく人が多いなら
最後の方に持ってきて、その人のファンが飯とか食ってきて
いい感じにして演奏しやすくするのが得策です。
でも本当、出演者自体も他がどうでもいい感じの人なら
イベントの空気感が壊れるのは確実なので覚悟して呼んでください。
でもこの辺はオーガナイザーのさじ加減です。
これがいいという完成されたマニュアルは無いと思います。
もし利益を上げるならこのメソッドをレイプするぐらい
ぐちゃぐちゃに変えないと駄目かもね。
あとは箱のカタチ。
初期の夢今はステージと入り口のみに広い空間がある
細長い店を使ってやってきました。
そのほうがちょっと演奏して長く観るのに馴れてない出演者が
外に出て休憩しやすくなると思ったので。
で、だんだんステージに集中する客が増えだしてから
広場型正方形の箱をイメージして探してきました。
自分の理想の客の導線を追求すると助けになると思います。
以上が東京のほぼ真ん中で毎回集客20〜30人規模のイベントを
続けてきたアタシが大事にしてきたことです
・・・と書きたかったのはここまでかな。
ここまでイベント運営の門外不出にしてきたコツを
ここで数日かけて記載してきたのはアタシ自身夢今は何だったのか
まとめたら何かが見えそうだったからなんですが
うん、見えた気がします。
夢今とは、アタシが作りたかった表現者の星雲です。
昨日会田誠展をみてつくづく思ったのが、
自分が現代美術をドロップアウトせざるを得なかったのは
ゲスト講師でよんだヒデマ君も言ってたけど
美術業界で生きていく文脈を自分が持つ努力をできなかったから
だと思います。
アタシは自分にとっていいと思うものをつくり
それを自己解釈して語ることが好きですが、
その作品を認めさせるためにとある過去の作品や哲学めいた
一文を引き出して議論する場に自分と作品を置こうとするたびに
削られていってしまったのだと思います。
よく勉強してるじゃん、といわれて認められるようになるのが
肌にあっていなかった、残念なくらいに。
自分のアートを守るために理論武装できないほど弱かった。
その分のパワーを別な何かに使いたかった、たとえば
好きなバンドや映画を朝まで語るとか。
でも、アンディーウォーホルは好きでした。
ファクトリーの伝説も好きでした。
寺山修司と天井桟敷の話も好きでした。
つまるところアタシは芸術が生まれるパワーをもった
強力な磁場、何かすごい人が育っていきそうな場所
そういうものをクリエイトするためにここまでの人生を捧げてきました。
はっきりわかりました。
夢今の現在のコンセプトはご近所フェスですが
実のところアタシは
赤字でない程度人が集まればそれ以上はどうでもよくて
本当は客が増える事よりも
現代にベルベッツを生み出せるような場所をつくり維持したいだけです。
そういう磁場は突発的にうまれ、そしてどうしてそういう場ができたのか
わかんないまま首謀者がやめたり、箱がなくなって消えます。
そのメソッドを肌で感じ取り、場が整ったところでブログに書いて
ぶちまけばそれをマクドナルドとかコンビ二みたく
フランチャイズするかのように日本にそういう場所を増やせるんじゃないか
そう思ってきました。
それがアタシなりのアートや音楽に対しての愛情の示し方でした。
そして先週の夢今を終えたとき、書くなら今だなと感じました。
まーでもだ、人に聞くとアタシがブログに書いている事は
半分くらいわかんないって最近すごくいわれるんですよねーーーーー
事実これ書き出してからツイッターのフォロワーさんもいきなり減りだしたのよ。
だからエゴでおわってるかもしれない。
でもこれ書いてるアタシは今、アートからドロップアウトした事も
詩人の会から泣きながら逃げ出した事も
霊能者になってしまったことも
全部許せて穏やかな充実を感じていて、幸福なんだぜ。
もし一人でもこれが使えるってひとがいたら
いつかリンク貼るか、20分でいいからアンタの記事観て
イベントを考えたんだけど成功するかな?なんて店に
占われにきてくれたらその仁義にしびれると思います。
日本がこういう場所だったらな〜じゃなくて
こうやったらうまくいくと思うという今を語りましょう。
この一連の記事はカテゴリ「夢よりも今を語れ」にいれておきます。
検索してくださる方は注意してね。
ここまで読んでくださった皆さんありがとうございました。
風呂いってきます。