« 猫の首になんとやら | トップページ | 初日終わり »

2012年9月23日 (日)

授業初日準備の独り言。

授業初日準備の独り言。
ヒステリック・グラマーから届いたカタログみながら休憩中。
なんか急に寒くなってきましたよね、秋の匂いだなあ。

明日からのヴィジュアルアートの授業準備、
ちまちま、ちまちまと二週間くらい費やしております。
初日のたった3時間にですよ?
でもいつも初日はすべるのですもん、年を重ねるごとに準備は入念です。

初日の予定は・・・
自己紹介
全14回カリキュラム説明
一発目課題、写真集について
ミュージックヴィデオ鑑賞
です。

さて、この最初の課題の写真集のテーマは
「他者の一文を自分の視点を用いて写真集にせよ」
というもので、最低見開き7ページと伝える予定です。
今までは5ページでしたが、それだと起承転結がうまく出来ない
のでちょっと増えてます。

写真集とか写真の授業は彼らはすでに経験済み。
とりあえずデザインの作業の彼らのスペックと
どれだけオリジナリティある視点をもっているのかと
いうのを観ます。
ついでに本にする課題なので、最初にもっていくことで
就職面談にも提出出来るように、ということも考えています。

この一文というのは歌詞でも小説でもキャッチコピーでも
よいことにしています。
自分の視点というのは過去の記憶や世界観などをさします。

ねらいとしては・・・

言葉や文章というのは、それぞれのリズムや雰囲気や
空気があります。その一行を咀嚼して複数の写真イメージとして
広げることで洞察力をひきあげてもらいたいのです。
そしてさらにそこから自分しか考えないようなアイデアを
ひっぱりだせたらグッジョブです。

たとえば「あの空は、思い出の空。」という文をとある小説から
抜き出したとして、
父の田舎に帰った時にとった空とかまずは考えると思うんです。
それをもうちょっと考えてもらう。
空は必ずしも本当の空でなくてもいいとか。
したらとあるDVDのワンシーンの空をテレビ越しにいろいろ撮って
ああ、部屋で映画ばっかみてる女子のリアルな日常が
切り取れる本になるかもしれない。
また、姪っ子が描いた落書きの空にしたら、その後
その姪っ子が一生懸命落書きをしているところを
写真にまとめたあったかい本ができるかもしれない!

そのヒントとしてミュージックヴィデオをみせます。
ミシェルゴンドリーとかクリスカニングハムは
クライアントの曲を聴きながら自分の引き出しに持ってるアイデア
をぶつけ、1+1のコラボを3に出来る達人です。

彼らがデザイナーとして仕事する時に
なんとなくキレイに、とか、それっぽくやる、とか他の判例に
従ってものつくりしては海千山千です。
自分の引き出しからアイデアを引き出して、
クライアントと交渉出来たらそれはもうコラボですよね。

そういう作品たちにはデザインした側のにおいが残るはずで
そのにおいを残せることが
あの人にデザインされたい、といわれるデザイナーになる近道と
思います。

なぜ本人にオリジナル写真集を作らせるのではなく
他人の一文を使わせるのかというとそれは
将来、クライアントと仕事するためのプチ練習です。

で、本である以上、起承転結がうまく出来ないと
ページを途中で閉じられてしまう、それを防ぐために
頭をつかってもらうことは、トータルで作品を観る訓練に
なるであろうと。

・・・というねらいの部分は本当は去年まで言わないで
作品作らせていたのです。そこに自分で意識出来ないようじゃ
仕事にするなんて無理じゃん?と思ってたので。

でも今年は事前に言おうかと。
2010年代の学生はアタシが思うに大量の情報を処理するため
「理由は分かんないけどなんとなく」でモノをつくる傾向が
強くなってると思うのです。

だから、「なんとなくの理由はこうだよ。」
とディレクションするほうが、意識して作品を作る習慣が
つくような気がして今年は賭けをします。

これからは洞察力があってクリエイトする人と
なんとなくで作っていく人と学生がどんどん二極化されていく
ように感じます。
大学や専門学校がモラトリアムではなく、ガチ教育される
場所として期待される時代が日本にもくるんじゃないかと思う昨今です。

|

« 猫の首になんとやら | トップページ | 初日終わり »