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2012年7月 3日 (火)

ロケンロー歌舞伎、天日坊。

ロケンロー歌舞伎、天日坊。
今日はコクーン歌舞伎「天日坊」に歌舞伎初体験の
夫を連れて行きました。
感想から言いますけど、ポスターから想像する5倍いいですよ。
かなりロケンローな仕上がりです。
見終わったあと、劇中のトランペット曲がしばらく頭から
離れません。
勘三郎さんみたさに駆け込んだ平成中村座も
アンコールで役者が戻ってきた時に
後ろの壁がオープンになって白塗り江戸装束の役者たちの後ろに
黄金比率の位置にそびえる隅田川とスカイツリーが
現れた時に、この男の冒険はどこまでいくんだろう?
どこまで現代の客と伝統を未来に運ぶんだろう?
と感動で涙目になって観たんですが
今回も早々にアンコールでスタンディングオベーション
してしまいました。人変えてあと三回みたい、叶うなら。

でも今回の主演は息子の勘九郎で、勘三郎さんの出演はなし。

昔母と祖母がTVの歌舞伎中継をみながら、
「あら、あの役者さんお父さんそっくり」
といっているのを
「何ババ臭いこと言ってんだ」
くらいに思っていたのですが、アタシが勘三郎さんが
勘九郎やってた時にそっくりな彼の演技に思わず
「お父さんそっくりー」
と思ってしまい、アタシももう三十代なんだなあとしみじみ
感じました。

主演が30歳前後なせいか、舞台にいい躍動感を感じます。
てかクドカン!彼の脚本の今風な台詞回しと
見せ場の歌舞伎調(であってたかな)の話し言葉の緩急つけた
バランスがまたいい。

お話はインチキっぽい修験道の行者の弟子やってた主人公の
法策くんが、飯炊き係のおばあちゃんちで
アタシの娘が実は源頼朝の子供を孕んでさ〜認知状もらってた
のに産んだと同時に子供と一緒に死んじゃってさ〜
実はアンタと同じ生年月日なんだよ、思い出しちゃったよ
しくしくしくって酔って語るのをきいて
「何それババア、マジかよ!俺みなしごだったけどさ
これ俺、なりすませたら俺次の将軍じゃね?
俺の時代くるんじゃねえの?・・・・
すまんなババア、死んでくれ!南無阿弥陀仏っ!!」
といって彼女を殺してゆかりの品を奪い
悪の道に走るとこから本編へ。

実際の台詞も基本こんなテンションです。
沢田研二主演の「太陽を盗んだ男」という
破滅に向かって突き進む映画が昔ありましたが

この話もそれと同じくらいエレキとベースとトランペット
の音色の中、主人公たちが破滅に向かって突き進む芝居です。

ロケンロー歌舞伎、天日坊。

アタシが好きなのはクライマックスで、法策が自分の
生い立ちを知り、とある目的に進むところで日章旗柄を
バックに仲間と見栄を切る場面と

ラスト直前に裏切り者をぶった切った後に言う
「はな?お前何いっちゃんの?こいつらがどんな思いで
盗賊やって金集めたと思ってんだよ、
それをぬけぬけと謀反とか言ってんじゃねえよ!!」
みたいな台詞が大好きです。

七之助の演じる悪い女のドクロの着物も素敵だし
獅堂の堂にはいったアウトローぶりもたまりません。
この人はロックで歌舞伎をやるために今この時代に
うまれてきたんじゃなかろうか。

夫も大満足でした。

ロケンロー歌舞伎、天日坊。
そんな観賞後の余韻にひたって帰宅したものの
スッちゃんは夜の餌やりの時にマー君に真っ正面から
飛びかかられて断末魔の叫びでした。
あああ〜また毛が抜けてんじゃん・・・これは・・・
膝から崩れ落ちる気分でした、8月まであと一ヶ月だよ、やるせない。
Gといい、夫一人にいうだけでは抱えきれない愚痴と不安
を処理して生きる昨今、
そろそろ人形町の三光稲荷さまに詣でてお力を賜わろうかと
思う昨今です。

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