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2012年3月 1日 (木)

こんなカリキュラムで授業をしてきました。

こんなカリキュラムで授業してきました。
東京は猫も隠れるほどの雪の寒さ、
さて企画を日曜日に控え一度ここいら
授業を振り返ることにしました。

2011年 ヴィジュアルアート授業カリキュラム(講師:こんどうあや)
目的
クライアントありきの作品制作から離れ、
自分の視点や興味を表現する楽しさを思い出す。
自分の「らしさ」を発見し、
それを強みにかえて長く表現活動ができる武器とする。
ジャンル違いの表現者と接する事で自分の立ち位置を考えるきっかけとする。


PC作業ばっかりの学生たちに手を動かしてオリジナリティを
出す事を思い出させてほしい、という崇高な目的の下の授業ではありますが
桑沢三年生対象の後期の授業ゆえに、学生たちの意識は卒業制作と
就職活動にとられており、正直「ただでさえ時間が惜しいのにデザインと
関係ねー授業やんなきゃいけねえんだよ?」という白い目との闘いを強いられます。
だもんで最初からアタシの授業は各項目の採点内訳を講評し、単位及第点も
最初に教えます。「自分で必要な点数は計算して、面白そうなのだけでなさい」
方式です。これやることでアタシにも「面白くなきゃ奴らは来ねえ」という
プレッシャーをかけます。

9/26 VAオリエンテーション
(講師自己紹介/カリキュラム説明/写真集課題発表など)

だいたい緊張からテンパって何を言ってるかわかんない日です(苦笑)。
ゆえに話が支離滅裂でつまんなそうな先生、と思われるハンデを背負うことが多いです。
来年からはここで自分の作品をみせようと考えてます。

10/3  講義1:カヴァーについて/グループ面談1/画集鑑賞および写真集制作
この講義では音楽やアートの引用をつかった作品を見る事で、目新しいものを生み出すことが
難しい時代に、埋もれた名作を自分の作品によって掘り出すコツとパクリと言われないための
心構えを教えてます。

10/17 講義2:お笑いについて/グループ面談2/画集鑑賞および写真集制作

お笑い芸人は、一般人である観客のニーズをその場で掴み。しかも自分の
個性を出して金を稼ぐという点で、気難しいアーティストを紹介するよりも
よっぽどデザイナーの卵に効果的と考えてます。教材は松本人志「一人ごっつ」
、最高の
教材でしたがジェネレーションギャップが発生したので来年からは考えないといけなそう・・・涙

とりあえず、ここで学生に挑戦してもらう「写真で一言」はゲスト講師に
学生の傾向を話す良い材料なんですが。

10/24 アーティストの話を聞こう 特別講師:リタ・ジェイ/グループ面談3

去年までは金だして見るには勇気がいりそうなアート映画鑑賞の時間にしてましたが、
今回は前々から呼びたかったリタさんを呼びました。マニアックな漫画紹介や
イラストのコンセプトの話など格言満載。お笑い芸人&イラストレーターと
いう立ち位置は前の講義も引き継いでいい感じ。話術のうまさに感動。

10/31 写真集講評会 ※講評以降の提出は一週遅れにつき五点ずつ減点

最初なんでしっかり取り組める前半に持ち帰ってやんなきゃいけない重い課題を出します。
写真集は、「自分で選んだ詩や歌詞や小説の一文を引用しそれと絡めて自分の世界観を写真集
(アートブック)で表現する」というもの。遅れ提出になりがちなので、提出日までに遅れたら
減点措置というカタチになってます。将来、クライアントの持ってる商品のイメージを活かしつつ、
自分のセンスも出して広告を作るためのバランス感覚を彼らがどこまで持ってるのかを見ます。
と、同時に講評ではそれを指摘することをメインに話をします。

まるまる写真集の作成時間に提供してもよいのですが、彼らは学校で作業せず手持ち無沙汰に
なりがちなので、ここでアタシの表現者活動で出会った大物に共通する着眼点を講義形式で
説明してます。全部聴いて理解してくれれば作品に普遍性を持たせるコツがわかり、
その後の作品で自分のセンスを極限まで磨く練習が出来ます、が、最近の若者は
(ついに言っちゃう歳になった笑)講義だと寝ちゃうか内職か遅刻するので、最初から聴いて
くれるのが半分、内容を理解してくれる人が10人いたら感謝というところ。グループ面談は
ゼミに別れてほとんど見る事がないクラスメイトの作品のポートフォリオをみて感想を
言い合い、同時にアタシなりの指摘をして、アタシがどんな作品の見方をするか知ってもらい、
同時に彼らの傾向を把握して、場合によっては後半の授業を変えます。この辺の講義は
アタシの中でもかなり企業秘密の部分の話なので心血注いで話していたのもあり、
今までは聴かなくてのちのち後悔することがあってもいいだろうと思ってやってましたが、
さすがに三年も続くと改変せざるを得ないと思います。一人でも多くホンモノを残すよか、
楽しくて取っ付き易い授業・・・まあ、仕方ないかな。なぜこうなるかというと、
ネット社会になった事で、パッとみて面白さを感じられないものに対して
深く分析するよりも見切る事のほうが大事な社会になったからだと思います。
だからそこには乗らないといけないそう思うのです。


11/7  コンテンポラリーダンサードローイング  特別講師:野口暁

写真集までが相当学生を追い込む課題でしたし、桑沢祭という楽しい行事も終わるので
彼らが現実と向き合う割合が急増します。ゆえにここからは授業内で終了するアート課題に
なっていきます。その楽しい幕開けの意味をこめ、コンテンポラリーダンスを体験する
という機会とクロッキーを融合させた日にしてます、最近は自分もギターを持ち込んで
即興ライブという調子の良さですが、学生もこの授業は無心に絵をかけて好きみたいです。


11/14 輪ゴムと点と線のコンビネーションから10枚のドローイング

モデルを描く事で取り戻したアート魂を、さらに育てるために、自分の感性のみで絵をつくる
時間を設けています。ただ、0からだと描きづらかろうというわけで何かを指定。
昨年までは携帯の記号から一個選んでそれを崩してドローイングしろと言ってたんですが
どうしても学生が受験の癖で平面構成してしてしまうので、今回は輪ゴムを渡し、それを
のばしたり切ってひもにしたりして画材とし色々使い方を考えて絵にせいという課題に変えました。
しかし、一日だけだと提出を焦ってじっくり向き合えないようなので来年からは日数を増やして
みようとおもいます。


11/21 コラボレーションドローイング

過去二回のドローイングで何となく把握した自分の個性を元に、クラスメイトと二人一組
になり、一枚の絵を二人で描きあって作品にしていきます。写真集でやったことのリアル版。
感性の合う相手を選ばなきゃ画面はぐちゃぐちゃになるし、馴れ合いでもただのお絵描き、
最初の絵の描かれたどこを残してどこを潰すのか、その駆け引きが将来クライアントと
相談しながら作品を作る基礎となるはずです・・・というコッチの意図と裏腹に彼らは
ただひたすらに楽しそう。人気の授業です。


11/28  ポエトリーリーディングに触れる 
特別講師:どぶねずみ男、猫道(猫道一家)/ワークショップ 

別名:夢今枠(笑)てのは冗談ですが、アタシが育ったオープンマイクという世界を
知ってほしくてやってます。実際のパフォーマンスのあと、学生たちにも連詩というカタチで
詩作に挑戦してもらいます、難しく思われがちなコトバの表現世界を取っ付き易く、また
表現技法を広げてもらうアプローチとしてもやっています。今年は茨木のりこの詩のカヴァー
も講師たちにお願いしましたが
コラボドローイングを踏まえた上での他者の感性の
引き継ぎや崩しなどを文字に置き換え楽しんで学べるようにしています。

と、同時にドローイングで欠席した人が家で課題を消化するためのインターヴァルでもあります。

12/5  ドローイング講評会

ここまでのドローイングを一気に講評する日ですが、点数が多いためテンパっています。
改良せねばなりませぬ・・・。


12/12 講義3:吉祥図像を読み解く/消しゴムスタンプオリエンテーション

中国の吉祥図像はこれを観るだけで大金持ちや出世人生を叶わせるという呪術的かつ最高の
ヴィジュアルアプローチを含んでいます。この吉祥図像を三択クイズ形式で意味を
知る事でヴィジュアルの中に何らかの意図を入れ込む技術を習得します。
講義のあとは「自分なりのご利益を考えた吉祥スタンプ作り」に挑戦。神にもすがりたい
思いを作品にぶつけさせつつ、なんとなくアタシの通った木版画の技術を教えてます。
オリエンテーションではアタシの宝物の浮世絵の現物を触らせたり、ホンモノの
美術品に出会う感動を伝えてます。また消しゴム判は小さいから、クラスメイト同士で
押し合ったり、トートバックに押してオリジナルつくるとかもできるかなと思って。


12/19 消しゴムスタンプ作成日&忘年会(有志参加、一人2000円程度)

前回の講義をもとにスタンプを作成する作業日です。点数が足りない学生に肩たたきする日
でもあります。作業日だけだと来ない学生もいるので来た学生にラッキーと思えるように、
自分の要らなくなった画集などを分けたりもしてます。夜は飲み会。
最近は特別講師の先生も来てくれるようになって華やかになってきました。


1/16   消しゴムスタンプ講評会(特別講師:EDDIE LEGEND) 

いよいよ年明け、学生は授業どころじゃなくなってくるのでここからは出れば点数が稼げる
授業内容にシフトチェンジ。今回は直前に思い立ってEDDIE先生を呼びました。
学生時代の思い出話などは卒業生だからできることですよね。
今も活躍している先輩と触れ合える事は、この時期の学生の希望になると思っての事であります。
今回は学生たちを6斑にわけて作品を講評させ、意味が第三者にも伝わるヴィジュアルに
なっているかを互いに審査体感させた上で、講師二人で講評というシステムをとりました。   
 

1/23   合作授業 特別講師:Tiva Tiva

最後の授業なんで、楽しい思い出作りがいいかなと思って組みました。
アタシとしては皆に授業のアンケートと記念写真が撮れたらいいなと。
TivaTivaの十八番落花生アート、落花生に自分の似顔絵を描いて
それをひな壇に並べ、それと同じ位置で記念写真を撮りました。
広報の人も来たし、彼女の明るいキャラもあり華やかな授業に。


1/30  単位困難者追加課題提出日

ここでは、点数が足んなくて単位認定がマズい学生の追加課題提出を
受け付けております。あとは会いにきた学生とダベったりというそんな日です。

3/4 桑沢お疲れ課外パーティー(有志参加)
と、いうわけで


六九狂ヴィヴィアン企画
「桑沢スピンオフ授業の事情」
東高円寺ニ万電圧03-6304-9970
Open 18:00、start18:30
参加費2000円+1D
現役桑沢生1000円+1D
出演:EDDIE LEGEND STORY/実弾生活/
ファンシンちゃん/TivaTiva/観魚室(うをのぞき)
フード:たこ焼き(1串100円で販売)
そしてTivaTivaと青島泉ちゃんによる物販、似顔絵など。

最後の合作のひな壇も展示します。


今年は特別講師をいっぱい招いたので、その先生たち全員の
活躍してるところを観てもらって、就職出来ても出来なくても
自分らしく生きるということを感じ取ってほしくてこのイベントを
最終授業として組みました。

特別講師をお願いするのには一応アタシなりの基準があります。
一つは、一日とはいえ若者に伝え教えるという行為に情熱を注げる事
またとあるジャンルで自己を追究する表現者であること
嘘偽らない生のコトバで語ってくれる事。
そして薄謝でも許してくれる事・・・

ただやりたがり、目立ちたがり、そして上から目線の人では
教師同士の関係に疑念を持たせたり、引かれたりして
うまくいきません。その点では今回の講師の先生たちは本当に
ありがたい方たちでした。来年も皆呼んでほしいという要望は
あれど、それぞれに個別に最低一回は打ち合わせ、そして
自腹の薄謝なのでここまで受け持った授業の3コマ分は結果的に
ボランティアノーギャランティー状態になるという現実ゆえ
悩むとこではあります。

そして、自分の得点が単位及第と分かったとたんに
来なくなった学生が今年結構いるぞオイ!という現実に
面白ければ点数関係なく来るという自信が砕かれ、
マズいぞ松崎、これは反省だぜ!という状況になったので

これから半年かけてまた授業内容を組みかえようという
ところであります。授業を一定の水準で出来るようにもってきて
将来は小さいカルチャースクールとか運営出来たらきっと素敵ですけど
今は精進かな・・・もしこれを読んでる方で面白い授業アイデアとか
ある方いたら是非教えてください。宜しくお願いします。






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