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2010年9月11日 (土)

借りぐらしのアリエッティを観てきた。

借りぐらしのアリエッティ観てきた。
誕生日前から「一緒にいこう」と誘ってくれた母と
「借りぐらしのアリエッティ」を観に行きました。

つーかアリエッティとその一家に言いたい事があるんだよ


「借りたんなら返せよ!!」


話の前半で娘と親父がティッシュペーパー一枚と角砂糖を
「かり」に行くんだけどさ、
じゃあ、このまえ砂糖戴いたからお礼に蜂蜜足しときましょう
とかいう会話があるならわかるけど
足りなくなったからまた取ってこようって設定なんだぜ。

これってうちのトイレットペーパー無くなったから
会社のトイレから二個くらいこっそり持っていこうっていうのと
設定的に同じなわけで、普通それを借りるっていわないでしょーよ。

いやむしろ、この映画以降、備品を持ち帰ることが
「借り暮らし」として肯定されそうだよね。
「貴様、いったい会社の備品をこんなに持ち帰って泥棒か!?」
「違います!借り暮らしです!!」みたいな
こんな会話で世界がゆがんだらアリエッティのせいだよ。

でもそれをこの小人の女子は余命少ない可能性のある少年に
「アタシたちは借り暮らしなのよ!」とごり押ししちゃうんだよ
おまえどんだけだって話だよ。

しかも真に受けた薄幸の少年はお手伝いのおばあちゃんの
「泥棒小人」という唯一の正しい発言に反抗して
「違います!借り暮らしです!!」とか言っちゃうしさ。

「目を覚ませ少年!正しいのはババアだぞ」って
映画館の椅子から立って教えてやりたかったよ。
こうして純粋な少年は小人とはいえ女の色香に迷っていくんだね。

でもこの映画の一番の見所は親父のミスマッチだと思うよ。
人間のものをこっそりばれないようにパクッて暮らす盗っ人小人の物語が
ファンタジーとして成立するのを絶対的に許さない小人の父ポッド。

三浦友和がどういうわけか藤岡弘のようなドスの効いた声で
台詞をしゃべるもんだから、イギリス風のお宅にラオウがいる感じなんだよね。
アウトレイジの演じすぎかね。

そして「かり」の道具が本格的過ぎてインディージョーンズみたいなの。
二人の小人が手をつないで棚を上るとか、
アリエッティが足を滑らせて落ちそうになるのを父が助ける
みたいなジブリのりがあればほほえましく世界に入れたのに
父のかりが必殺仕事人のような完璧さで、むしろ緊張感がみなぎってた。

ちなみに、アリエッティと母が「かりやめたら?」「いやだ行くもん!」
みたいな可愛い会話をしている最中にお父さんが藤岡弘MAXな声で
「・・・子供は早く寝る」
と普通のことをゴルゴみたいに深刻に話すところが最高にシュールでお薦めだよ。

ところで、日本にどうしてこんな西洋名前の小人の一族が
住む事になったんだろうか。アタシは映画中ずっとそれを考えてて
映画が終わっても答えが出なかったよ。

なんだろう、つまり話の主張を一貫して通すことよりも
部分部分で紅の豚っぽいハードボイルド感だとか、
となりのトトロみたいな可愛らしさとかを、とかジブリ的な要素を技巧的に
取り込んで生かすことに監督は関心がいってるみたいで
シーンごとのテイストがズレて感じるんだよね。

ジブリは宮崎駿の作り上げたメッセージを護るのか
絵のテイストを護るのか
そこのところの答えが内部で出てないんじゃないかって気分になる。

そして、大事な会話が部分部分抜けてて
それがやけに病んだ現代みたいで気持ちが悪い。
アリエッティと翔君は、てめえらどうせ滅びるみたいな
けっこう残酷な言い合いをしてるのに、いきなり和解して
捕まった母ちゃん探しに行ったりしてる。
「さっきはごめんなさい、一緒に探して」とか
「人間て思ったより悪くないと思ったよ」とかそういう台詞がないから
なんか全部なあなあに交流してる感じがする。

ナウシカもラピュタも、答えがでなかった「もののけ姫」さえも
主人公の二人はガチで戦って自分たちのコミュニティに
若者や子供たちは訴えてた。
「あの人はわるくない」「頼む撃たないで」とか。
でも、今回の小人の親父は、人間を見た目の印象で判断し
対話も交渉もせずただ、引越しを決めるわけ。
この家の人間は小人に好意的で家まで作っていたに関わらずだ。

でも、アリエッティも翔君も大人に共生を叫べずただ小さくつぶやいて
こっそり出会って、別れていく。
もし初期のジブリの作品であったなら、
小人の少女を肩に乗せて現れた少年の登場に驚く大人たちのまえで二人が
「お父さん、人間は悪い人ばかりじゃないの!!」
「お手伝いさん、小人を離してあげて!!」
なんて訴えて周りを動かすような若い冒険があったんじゃないかと思う。


馬鹿にされても、否定されてもジブリだけは人間の良心を
こっちが恥ずかしくなるくらいの情熱で表現していい会社だと思うんだよ
こんなハッピーエンドになるわけない、ってハッピーエンドでもいいと思う。
でも変に時代に迎合してる気がして悪態もつきたくなるわけよ。

中学生の時に、ホイットニーヒューストンとケヴィンコスナーが出演した
「ボディガード」という映画があって
ラストの飛行場でのキスシーンと主題歌が素晴らしすぎて大ヒットしたんだけども
すごい感動した気分なのに何かが腑に落ちなくて
良くも悪くもって思いながら映画館から帰ったのを思い出した。

今あの映画を見直すと、ストーリーがかなり破綻していて
大味なのに愕然として、ああ、これが原因だったかといえるんだけど
アリエッティも主題歌と雰囲気でもっていってる作品に思います。

雰囲気で映画を観られる人にはいいけど
深読み族はつっこみをたしなめないと楽しめない映画かもしれませぬぜ。

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コメント


やっぱ若い子とのエ ッ チって気持ちいいな!!
おまんまんの締めつけよすぎて、すぐにイっちゃいそうだったよ(笑)

ちなみにまだ初めて1ヶ月だけど、もう30万も稼いじゃいました♪\( ̄▽ ̄)
http://mex.perupoi.com/jd89vzg/

投稿: 若い子のおまんまん最高!! | 2010年9月11日 (土) 02時09分

 ・・・え~つまり『借りぐらし』ではなく、『狩りぐらし』だったと。主題歌がきれいだなと思ったんですがツッコミに行くために行くのもなんだかなぁ・・・何か最近のジブリ足遠のいている理由が分かった気がしました。

投稿: まお | 2010年9月11日 (土) 11時32分

大人だ!(ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャヒャ
私も見ましたよ!
7月あたりに行ったので、お子ちゃまとか親子連れとか・・・・
そういう状況もあって、小人母に若干イラッとしたのを、『子供が見る映画だし。ファンタジーだし。イライラしたらいかん!』と心の中で唱えまくって平静を装ってました(´,_ゝ`)プッ
確かに、借りじゃないですね。返さないから。
しかも、そこ引っ越したら地獄見るだけじゃね?とか思ってましたけど、小人ならではのルール(?)を守り広い世界をみなさい!というメッセージ的なものを配信したいのかなぁと思って自分を納得させてました(ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャヒャ
何も考えずに、現実逃避するには持って来いの映画かもしれませんね。
ツッコみ体質な方にはお勧めできません(´,_ゝ`)プッ

投稿: くぅ | 2010年9月11日 (土) 11時59分

一言だけいわせて。今日が何の日かたまには思い出してくれると嬉しい。

投稿: | 2010年9月11日 (土) 16時24分

まおさん>そうです、狩り暮らしです。ジブリ走りとか独特の動きは健在なんで空気に浸るならありかなと思います。

くぅさん>大人たちの世界にようこそ!!そんなくぅさんとは、アリエッティの髪を束ねていたピンチが何に使うものか議論したいですね。洗濯物を挟むにはあまりに小さなアイツを…

投稿: ヴィヴィアン | 2010年9月12日 (日) 00時35分

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