ライブハウスに普段来ない層のニーズを、インディース側はわかっちゃいないのではと思うのだ。
あなたが客をしているミュージシャンはライブハウスにとっての客で、
インディースカルチャーはその中で生きてます。
あえて書くまでもありませんが。
あなたの応援してるミュージシャンが一回のライブで30人は集める人じゃない限り、
あなたが払ったお金よりも高いお金を払って彼らは音楽してます。
で、金が介在することで、たくさんライブやってきたミュージシャンは、
金を払って出る価値がある箱とそうじゃない箱を分け始めます。
そのキーのひとつがブッキングです。
いくらあなたがとあるインディーバンドが大好きで、
ワンマンを期待するとしても大抵のバンドは仕事や生活に追われる限られた時間の中で音楽への時間を裂く結果、持ち時間30分のクオリティーを保つのが実は限界だったりします。と、なるとライブハウスの一晩のイベントとして持たせるためには何バンドかと一緒にやるしかない、それがブッキングです。
ブッキングは、バンドが自分たちの企画をやるときに呼びたい仲間を見つけるためにも、ほかのバンドを観に来た人をファンにつけるためにも、集客のキーにもなる重要なものです。たとえば、共演者のトリが大物ミュージシャンであれば、その人も友達と一緒に見られるって理由で客がついてノルマをクリアしやすいわけ。
で、もっと言っちまうとライブハウスで他のバンド観に来て知り合う客は、同じ日に出るバンドに好きなバンドが多ければ多いほど来易くなる。知り合いもくるし盛り上がるから。
でも共演者が素人レヴェルばかりだと、
ライブに行くまでの決意のハードルが高くなるわけさ。
なによりこっちのモチベーションもさがる。
友達になりたくないミュージシャンに話しかけられて仲間意識なんか
もたれてたまるかよって思う。
音楽好きが入り浸り、よく名前を聞くライブハウスは、ブッキングマネジャーの段取りが上手いです。出演バンドの方向性や仲のよいバンドを把握して、たとえお客が少なくてもライブやってよかったと思える満足度を引き出す。
つまり、好きなバンドみられて自分もステージ立てて2万、最高だね!
という価値をミュージシャンに提案できる訳よ。
はっきりいってそれは、うちはミュージシャンがノルマ払うのが大変で苦しんでるの知ってるからノルマとらないよ!!だから使って!!という箱よりも本気で音楽に人生かけていい歳してバイトして生計立ててるミュージシャンには魅力的にうつります。
ただそれでもライブハウスの思いは、普段ライブハウスに来ない層のニーズから激しくずれていると思います。なぜならば、たまにしかライブハウスに来ない層は、前の日記の冒頭で言ったシステムを知らないし、ブッキングシステムが逆に障壁だからです。ライブハウスのスタッフは夢見ています、他のファンで来た人が新しく共演のバンドのファンになって
くれたらシーンが盛り上がるのに・・・・。
でもおっかなびっくりでライブハウスに来た人は思います。なんで仕事帰りで疲れた体でいいのか悪いのかわからないお気に入りのバンドを4つも立ちっぱなしの空腹状態で見なきゃいけねーんだよと。だから途中で帰るんです、遅れてくるし、飲みにもいって早く精算済ませてよってバンドにいうんだよな。詰まんないバンド観て気分が盛り下がるリスクを背負うより、好きなバンドだけ見て帰ったほうがお得な気分になれるから。
死ぬほど悪循環じゃねえか、そして、あたしは思うわけだ、どのバンド観に来ましたか?って聞かなきゃやっていけないシステムが改善されない限りそれは続く。
そしてバンドはバンドでフェスを夢見るわけ。
で、食べ物だせばよくね?とか安直に考えてるよーに思う。
でも皆わかってないよ?
サマソニでもフジロックでもファンは好きなバンドが多く出るから諭吉払ってフェスにいく気になる。で、それには前情報があるんだよ、音源も聞いてるしPVも観てる。だったら飯よりも先に詳しい情報だろ?だから、どのバンド観に来ましたかって入り口で聞かれたらフェス感なくなるやろ?ただでさえ気遣いやさんの日本人で、おっかなびっくりファンやってライブハウスに来る子が今回は別なバンドの名前で入っちゃって・・・って言う一言をいいたくないためにライブを見送るなんて事態は普通に起こりうる。なのにアタシが音楽はじめて三年、何もかわっちゃいないんだよ。
myspaceもYoutubeもフェスの横っちょのスペースで演奏するための投票の道具で終わってる。馬鹿馬鹿しくてしかたない。
でも矛盾してますがきっとあたしは、11・8の企画で入り口調査をします。
お客にイベントの余韻を楽しんで帰ってもらうのに、アンケートは避けたいと考えており、
同時にどのバンドがどんだけ人を呼んだのか数として把握しておきたいからです。
いい方法ないですかね?なんか。思いついたら改善したいとは思ってますが・・・
アタシのおつむは今は限界です。誰かいいアイデアあったらご投稿ください。
| 固定リンク
コメント
秋田のライブハウスはノルマを払えば誰でもライブが出来ますという考え方が多いです。だからバンドが成長しないし学園祭の延長みたいなイベントしかないのが現状です。ライブハウスの楽屋が出演者の飲み会の会場になっているイベントもあります。
出演者の意識の低さに嫌になる時があります。
投稿: 三途/鬼平 | 2009年10月28日 (水) 22時20分
こないだ行った倉敷と大阪、どちらもノルマは無し。
そんなの有ったら行かないもんね。
CD10万枚ぐらい売れるだろ、と思えないならメジャーはやめよう。
つまり、趣味だ。
自分なんか全然凄くない。というか、普通ですらない。
と考えたのが30年ぐらい前。
今は昔。しかし何も変わってねえなあ、と5年周期ぐらいで思う。です。
ノルマを取らなきゃ潰れる店は潰れて良いです。
昔、ライブハウスの敷居が高かったころアマチュアはイベントを企画して、市民会館とかでライブをやってた。
それしかやりようが無かったからなんだけどさ。
今は、敷居が低くなった。従って当然、そのぶん意識も低くなると思います。
いろんな因果があるように見えるけど実は
やる方が凄くないことがいちばんの問題なんだと思っています。
大多数が凄いと思ってるレベルは、実は普通。
それが問題。
投稿: kats | 2009年10月29日 (木) 00時25分
いいすね、いいすね、こういう意見書き込みがあると書いてるほうも熱くなります。
投稿: vivienne | 2009年10月29日 (木) 13時00分