« 平成オンナ侍、六九狂ヴィヴィアンの最新動画2本UP!! | トップページ | loach最新動画と青い部屋のはなし。 »

2008年10月15日 (水)

ONという刺客(とその画像)そしていわゆる「弾き語り」を愛せず、そうなれなかったすべての流れ者と彼らを愛する可能性を持つすべての人々へ。

ON(オン)「ゴーストライダー」2008/9/24

ON(オン)曲目不明2008/9/24

「ユリが香りますね。」

この物腰のおとなしい紳士に言うべき言葉は何故かこれしかないなあと思った。春のAPIAで知り合ったONという洒落もの。般若の指輪に、ポロシャツのとれたボタンの代わりを安全ピンでさりげなく留めている。山椒のようにピリッとした個性。

 彼はひょうひょうと出会ったものの影響を自分に取り入れていった人間みたいだった。パンクにヒップホップ、アーティストでいうならThe Back Hornやナンバーガール。そして彼は言う「弾き語りの限界に挑戦したい」と。アタシまわりの弾き語りが共通して口にする「一人の限界」、あるものはバンドを壊して、あるものは事情により始めから一人で、あるものは歌っている間にさりげなくはまりこみそうしていわゆるカフェで耳を傾けるオーガニックなイメージと一線を画す弾き語りたちが都内にうごめいている。影響を受けたものはThe Back Hornとナンバーガールというこの男。

穏やかな物腰を裏切る本人いわく「カロリーの高い」演奏。腕がぶっ壊れる寸前まで刻み続けるカッティングリズムと咆哮するような声、メロディとフロウの間を行き来するパフォーマンス。そして心にためた情熱やうっぷんやらいろいろあるのに腰が低い常識者、

ハハ、面白いじゃん、この人最高に面白いじゃん。ユリをめでた最初の一言に気持ちよく反応してくれたこのONというアーティストをもう少し知りたいと思い、アタシはユメイマに誘いをかけた。

 ユメイマの別れ際、彼とステージに向かうときに何を考えるか?という話をした。アタシは箱の右上と左上の端を考えると答えた。そっからなぞるように客席に意識を這わせてから自分とマイクの前までのことを考えると場の空気がなんとなく頭に入って最初の声の音程がきまると答えた。「ほほう、そうなのですか」と彼は答えて自分の何かとアタシのありかたを結んだようだった。そっからステージの印象に関してのやり取りを何度か長いメールでかわした。で、アタシは思った。Loachさんとする会話の質と似てるなあと。

 音楽をやる時に楽器の音がどうだの機材がどうだのと語りたがるやつはたくさんいる。アタシのステージにたいして同じ言葉をぶつけるやつも。でもそうじゃない、メロも音域もリズムも個性の上に組まれ立脚するものだ。そん時に求める意思を伝えるツールを組んだ時にすべてのパフォーマンスへの問いが始まる。エレキの音がなんだ?リズムがなんだ?くだらねえよ、そいつに合ってるか合ってないかだろ?らしいかどうかだろ?それ以上の言葉でしたり顔して見下す馬鹿をアタシは永遠に憎む。お前らがはびこるおかげで本物が伝わらないんだ。この国のカルチャーを滅ぼしやがって馬鹿野郎。

 人という字は正しい。人は一人では生きていけない。しかし、もう一人いれば支えあうバランスをそいつに乗っかって空気を変えることができる。それが物事の三点頭立だとアタシは思う。ディランとスライダースとベンジーを愛するローチさんとミッシェルとパティスミスとサイコビリーを愛するポエトリーなアタシの間にヒップホップのリリックの力学をもつオンさんという存在が入れば何かが起こる。御上お願いです、「らしいと思う」という会話をお互いがお互いにできる可能性を持つ三人というアタシの予想がどうか当たりますように。年齢もバラバラ、影響を受けたものが共通してるけど出口はバラバラ、でもこの三人で作る何かはミラクルでありますように。あなたたち15日暇じゃないの?それは損だ。もし来れるなら一幕でもこの空気を感じ取ってくれ。伝説はメディアの外から慣れ合いはじめた流れものによってまた始まる。

|

« 平成オンナ侍、六九狂ヴィヴィアンの最新動画2本UP!! | トップページ | loach最新動画と青い部屋のはなし。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 平成オンナ侍、六九狂ヴィヴィアンの最新動画2本UP!! | トップページ | loach最新動画と青い部屋のはなし。 »