« 9/5(金)出演者紹介弐:JIGENN(つーかボーカルアヤ嬢) | トップページ | 9/5(金)バンド紹介四:三歳 »

2008年9月 3日 (水)

9/5(金)バンド紹介参:loach

Dscf7593
loach(リンクはブログ)
動画myspaceもあり。

 実は最近インディーバンドにはありがたくない実験をしていた。ヤスラギのちょっとした待機時間に気に入った音源を片っ端からかけて、誰がマジカルを起こすのかみたいなことを調べていたのだ。かけたとたんに成仏してない人が集まるものもあれば、お店の空気がぱあっと明るくなるものあり、何もないものもあったが、ひそかにloachさんの音源は珍重された。音源が終わった途端に予約の電話が入ることが続いたからだ。同僚の先生は「人を呼び寄せて躍らせる声をしてる人だねえ」としみじみと語った。

 

 悔しい思いをしたのは二月だった。ちょくちょく展示のオープニングパーティーやらなにやらで彼には何度も関わって貰っていたのだが、この日のステージでアタシは彼にときめいてしまったのだ。「ああまずいまずいなあ、お金払って観に行きたくなったじゃん。」と思わされるまで人を動かすステージを彼がつくりあげてしまったのがアタシは純粋に悔しかった。空間すべてに作用するような低音でしゃがれた声をだす唇はまっすぐ前を見据えたまま震えている。こんな震わせかたで歌う人間はいない。たぶん声の出し方を人知れずだいぶ研究したんじゃないかと思う。「トム・ウェイツの声ってさ、ある時期から急に変わるんだよ、あれは酒とかの問題じゃないね、意図的にしてんだよ」とイチゴミルクのカクテルを飲みながらそんな話をしたのを思い出す。曲の間で彼はまったくしゃべらない。ただ静かにお辞儀をする。最初に共演した時は自分の名前の由来についておずおず話していたのにそれもやめてしまい、とにかく自分の歌とギターで語るスタイルが凄まじい完成度で出来上がっていたばかりか女性ファンが一気に増えた。あんなに渋いのに猫ちゃんとミスドでブログのほとんどが埋まるギャップにそりゃ女は弱いわ。そして詩の中に情景を出して感情移入させる言葉の選び方もますます磨かれたなあと思う。

 

 ギターの音がどうとかエフェクトがどうとか話してる人は結構多いけど、アタシはそういうとき適当に相槌を打ってあんまり関わりたくないなあと思う。アタシにとって音楽は精神だ。自分という人間の個性を最大限に使って空間を変容させる永遠に真剣なお遊び。その個性をどう伝わるように表現するかの段階でやっと貝合わせみたいに道具とか技術の話ができる。そういう話ができる数少ない相手だからアタシはやっぱり悔しいとかいろいろ置いといて誕生日に出てほしいと思った。そして二つ返事でOK出すこの人はやっぱ大人なのだ。というわけで、バンドやガレージやらブルーズやらが好きな人がはまる数少ない弾き語りが出ます。お楽しみに。

|

« 9/5(金)出演者紹介弐:JIGENN(つーかボーカルアヤ嬢) | トップページ | 9/5(金)バンド紹介四:三歳 »