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2008年9月 3日 (水)

9/5(金)出演者紹介弐:JIGENN(つーかボーカルアヤ嬢)

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JIGENN(リンクはHPだがmy spaceもみるべし)

 夏が始まるあたりか、Vo.のアヤさんはボルヴィックの大きめのペットボトルを口にくわえて街を歩くようになった。小柄な体にただでさえ重いのが嫌いな彼女にとっちゃ苦行なんじゃないかと思えるようなバック。ぜいぜい言う姿が想像できないのは大きなサングラスとアップした緩やかな髪と胸元の大きくあいた服の自己演出のたまものだけではないようだ。彼女ははにかむように水を口に含んでは夢を確かめているように思う。吉祥寺のJAGフェス以来彼女は身体を鍛えるようになった。そのいきさつを彼女はこう語る「女の子が憧れるカッコいい女になりたかったんだという気持ちを思い出したの」と。ジョーンジェットが裸で革のベストを着てギターを弾いていた姿に憧れた話、エルゼブンってバンドが客席に使用済みタンポンを投げ込んだ動画を見ると勇気がわくという話を嬉しそうに話して彼女はその日電車をおりた。

 

 はじめてライブを観た時は、無理をしている人なんじゃないかと思った。重みのある声とマイクスタンドに手を置く堂々とした仕草なのに、なんか繊細さと怯えが意図しないコントロールでだだ漏れしている印象をうけた。たぶんアタシはその時共演者のステージを見ながら霊視の練習をしてたから、余計に失礼なものも観てたかもだけど、アタシが世間様に勝手に抱く怒りをほかの感情よりも三割増しで表に出すように許可してたステージングと対極にあるような気がしたのだ。職場以外で人様の魂にあれこれ言うのはナンセンスなので適時な距離を取ろうとしていたアタシに近づいてきたのは彼女のほうだった気がする。そしてアタシは彼女が感情に折り合いをつけながら大事なものをゆっくり育てていく日々を見つめることになった。

 

 悲願のバンドを再開し、1月のある日のステージ再開から二度の企画開催に至るまでバンドの足並みがそろい気持のよいグルーブが客に伝わるまでの成長を促したものはバンド内の練習だけで達成したものではないだろう。自分の大事なものに根気よく愛情を傾ける彼女の生き方が与えたものも大きいはずだ。「やっぱギター弾いてるジーサン(G)はかっこいい」「ひでちゃん(Ba)が可愛く思えるんだわ」とはにかみながら語る量が増えるほどバンドは魅力的になっていった。女ヴォーカルのバンド、というよりもシンプルにJIGENNは格好いいバンドとしてファンを増やしている。サクラチルとかタキシードバニーとか写真も撮る彼女の感性がバンドの世界観に絡むようになった。

 

 女の姿で男の領域のロックがやりたいとなったときに精神が向かわなきゃいけない障害ってやつは結構多い。「本当にステージにたつ理由があるのか?」から始まってわきゃわきゃしたガールズバンドと対バンさせられて「違う」と思ったこともあったろうし、性別のくくりを超えたところでロックを表現しなきゃいけない試行錯誤がたくさんある、でも彼女は一個一個自分の感情の居場所を整理しながら確実にそれをやり遂げた気がする。

 

 だからアタシはJAGフェスに足を運ぶし、バンドを熱く紹介したくなるし、アタシのグレッチを彼女に譲ったのだ。あとはお歌なんですが、おっくうなんで渡せずにいます、すいません。でも、「弾き語りの女の子の出るイベントに参加すれば固定のファンが増えるよ」といういらない忠告にブチ切れず、大人な対応をしながら今日も今のスタイルを追求できるのはアヤさんあなたがいるからです。ああ、なんか一人に集中した文章になってしまった、でもアタシまわりの女の子に紹介するには今回はこの角度なのよ。許してくださいね。

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