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2008年2月19日 (火)

愛されたい気持ちが強すぎる奴は結局永遠に孤独だ。

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暁挽歌「akatuki.mp3」をダウンロード

最近、とある関係性において現在のリレイションシップとかつての心の傷の癒しは一致しないと思い知り愕然とした。すべてを許して信じた相手が突然離れる、ということを繰り返したアタシは本当は人をすごく好きなのに、過去の傷ゆえに心から信じることに憶病でかなりの警戒心を抱いているという自分の状態に苦しんでいる。ライブを見た客がよかったという言葉を信じ始めたのも最近のことだ。人は言う、君は人を信じすぎるのだと。でもアタシは煙草を吸う沈黙の中でこう思っている「アタシはでもそんなアンタの話を黙って聞いたよ、アンタが同じくらい苦しいって言ったとき」と。アタシがなぜ、人に愛されすぎてしまうのかということに対して一つの理解を得た。おそらく無条件にすべてを受け止めてくれそうに感じるのだ、アタシという存在の持ってる何かが。

アタシのライブは矛盾だらけだ。というか、アタシは版画にせよ音楽にせよ、剃刀にしかなれない。剃刀は抱かれない、剃刀は抱けない。だから迷いを断ち、視界を開き、いらないものをそぎ落とす世界観で勝負をしてきた。これがアタシの世界に対する愛なのだ。

でも同時にアタシの音楽は純度の高い暴力だ。こっちに寄るなと叫びながら本当は必死に「この指とまれ」と叫んでいる。「寂しいっていってんだろ!?糞野郎!!この指とまれって言ってんだよ!!」と叫んでいる。だから客に怒っている、ファンだとかに怒っている、愛しているというのならこの孤独に集まってこいよと叫んでいる。多くの人間に愛されるっていうことはそういうことだ。たくさんに近寄られることは、同時にたくさんに離れられること。元々の原因は繊細な感情の増幅器官であるアタシの神経の繊細さだと思う。

 元々が優しすぎることによる他者の無理解に自虐的な責めと悲しみを募らせてきた。唄や作品が人目を引くのは元々が孤独だからだ。あなたはいつも寂しそうだとある人が言ったとき、そういうの全部やめようとしたけど無理だった。本能に反してた。皮肉なことに孤独を埋めたい寂しさが人を引き付ける何かになってもっと孤独になった。愛されたい気持ちが強すぎる奴は結局永遠に孤独だ。ああでも求めて何が悪い?自分みたいな感性を持つ誰かを求めて何が悪い。神様なお客になりたきゃ三波春夫先生のヴィデオみろ。こんにちはこんにちはって肩でも組んで歌ってろ。アングラなハードコアなまま剃刀ぶって俺のこと愛しやがれ馬鹿やろうってライブハウスで叫んでクモの巣はった素股に10年後にはウドベ挟んで歌ってやる。この衝動に腕が追い付いた時が勝負だよ。

 でも、人を思いすぎてしまうが故の不器用の孤独に苦しむのはきっとアタシだけじゃない。これを読んでる奴の中にもいるんだろ?アタシはアンタとテレパスしたい。「調子どうよ?」ってアンタに聞きたい。今まではずっと、部屋から出られないほどのショックと絶望でひきこもった19歳のアタシみたいな子がある日雑誌でアタシをみて「ああなりたい」と言われたくてかっこよさばかり求めてた。でも、手を差し伸べるだけじゃダメなんだ。上がってくる意思のある奴と共闘できなきゃダメなんだ。ああ、でも出来ることならばこれから先はあと少し、わかってもらえないのに優しすぎるすべての不器用に叫びたい。「ぶっ殺す」と期待と愛情を求めて彷徨うすべてで調子はどうかと尋ねたい?まだやれる?どうなのよ?アタシはこうなんだけど。ダダ漏れの情感の中でたゆたう希望をこめて。純度の高いアートをやったらそれは代弁者になるのは宿命なんだ。虫眼鏡やプリズムが光を集めるように体のすべては業火に焼かれる。プリズムは逆に見てはいけない。力の出し方が七色でも、集める光が多すぎても、己の方向性は1ONE)で。そういうすべてを受け入れるから、だからお願い一人にしないで。

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コメント

この世界が、そして、きみを支持する、しようとしている幾人もの奴らが、きみをひとりにするわけがないじゃないか。きみの全身全霊かけた表現活動は、日々刻々とこのひからびたシャバに浸透してゆくに違いない。そしていまきみが感じている孤独というものの概念も変化変貌を遂げ、新しい地平が眼前に現れるだろう。衝動とイノセンスだけに振り回されないように、思い詰め過ぎて疲れ過ぎて自滅しないように、ときには日常の雑事の中に小さな瞑想をもって。この淋しい世界もおれも、みんなヴィヴィアンの味方です。つまり、きみの分身です。そう云わしめるだけの嘘のない生き方をしているきみを羨ましく、そして誇らしく思います。

投稿: 高井つよし | 2008年2月19日 (火) 14時36分

高井さん>高井さんの言葉は中空をフロウするだけではなく力強いリズムを刻むのですね。それはなんというか、見えないものを信じるくせに見えてる愛情をみないという僕の虚実を一瞬で溶かすこともあるようです。雑事に瞑想...ギンズバーグでも紐解きます。ありがとう。

投稿: Vivienne★ | 2008年2月19日 (火) 23時23分

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