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2007年12月17日 (月)

世界が壊れても愛の歌が途絶えることはないだろう。

Dscf6586
太陽は俺の敵(でかくして聴いてください)
「071201.mp3」をダウンロード

水曜日のイベント予約18名前後。
いいものになりそうです。


 友達はじぶんで服をつくる。僕はつくらない。巷に棄てるほど溢れているものなら選び取って買うほうがいいと僕はおもっている。経済活動のサークルをまわして個人的な消費に貢献して国を潤すのだ!!そんなことをレジでユキチさんとか漱石さんを売り子のお姉さんに手渡しながらご満悦顔をしている。唄も同じだった。棄てるほどに溢れたラヴソングを望んで歌いたいなんて思わなかった。でも唄うたいと化した僕の心の一部はどうしても使い捨てだとわかっていてもそれを作りたがる。

 日曜日にBen’sで審査員をやった。外はとても、とにかく寒くてその寒さは席に座っても変わらなかった。でもゆっくりと場に馴染んで詩人の声にピントを合わせたその時、僕は唐突に僕の前から去った男の肌を思い出した。首筋から鎖骨の辺りに頬をのせて滑らかな肌にぬくもりと安堵を覚えた夜のことを思い出す。もはやそれは性格がどう、とか生活がどう、とかいう理屈ではなく感覚だった。感覚であり感触、それら全てを含めて安息。あ-ぁと思った。あーあ堪らない、たまらなく胸が痛い。そして同時にそれら全ての感触を鮮明に思い出せたことを深層心理が喜んでいる。それらを同時に表現するのが面倒臭くて僕はただ「あーあ」といった。

 帰り道、最寄り駅は終電間近だった。ベロンベロンに酔っ払った女の子をその友達が肩を組んで「何処にもいけなくなっちゃうよう!」と騒いでいる。マフラーの隙間に入り込む寒気に肩をすぼめながら僕は同時に「その言葉は僕のための言葉でもある」と感じ取った。忘れたつもりで片時も去ってはいなかった、思いという奴は。全てを失ったつもりで記憶は圧縮冷凍され、ほんの小さな感情の緩みでそれらは容易に融解する。

 別れの日、「友達でいたい」という彼に煙草をもみ消しながら僕は「断る」といった。「君を殺す」と僕は伝えた。もちろん現実世界で、ではなく心の中の状態として。僕の心の中で君は死ぬことになるよ、と言った。年上の友達が教えてくれたのだ、別れた相手を死んだと思えば楽しかった記憶しか残らないと。彼は「そんなそんなさあ」と二、三度口ごもった。早く思い出せなくしようとたくさんの経験をして希望を語り、彼の記憶を埋葬してしまうつもりだった。そしてそれは順調なはずだった。

 だが実際はどうだ?樹海をさまよい堂々巡りをするように僕はいつだっていまだに彼を愛している。君を本当に必要としているのはこの僕だ、と泣き叫ぶようにして伝えたいのに出来ないでいる。そしてそうやったところで肝心の相手には届かない無力さにアーティストなんて何のための職業なんだと呻いている。好きの反対は確かに無関心だ。「忘れる」とか「記憶を埋没させる」とかそういうことのために必要なのは目をそらすことではなくて飽きることだった。目をそらすのは冷静さを勝ち得るための時間稼ぎでしかない。僕は彼が好きだ。そのことに飽きるには感情を直視し続けるしかない。そしてまた新しい唄なり詩を書こうと思った。たとえ行き過ぎる時間の中で飽きて棄ててしまうとわかっていても今の僕にはそれが必要だ。

たとえ地球が終わってもラヴソングが途絶えることはないだろう。そんなことを漠然と思い、同時にそれを真実だと感じた。世界の仕打ちが残酷でも、いや、残酷であればあるほど僕たちはぬくもりだとかそういうものに逃げようとする。ああでもわかんない、一人に飽きた僕にこれ以上御上は何を望むのか?そして自分が人を愛せるのかどうかに集中する彼は気付かないだろう。僕がどんなに彼を愛していたかということを。僕は時間を稼ぐのだ、愛しているという事実とどうにもならないという事実を交互に見つめる冷静さを見つめる冷静さを勝ち得るために。

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