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2007年10月24日 (水)

KIDS-KISS-KIDS

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 僕が音楽を始めてまもない頃、君のライブは行き場のなさを感じている子供達に届けるべきものだよ!といって励ましてくれた人が何人かいた。詞のセンスとかその辺も含めてだったけど嬉しかったのを覚えてる。嬉しかったばかりか励みになった。で、コドモに届けとばかりに頑張った。しかしだ、一年ばっかしたったけどよ、そんなガキ地球上の何処にもいやしねえっつーの。対バンしたいわゆるギャルバンちゃんの若いお友達の前でもやったけど全くもって届かなかったしよ。だからもういいことにした。架空の存在しないガキのために俺の音楽はありゃしねえよ、そんな感じだ。ものすごい矛盾を感じるかもしれいけど僕は見えないものは信じないコトにしている。ただ見えないの範疇が一般の人より若干ルーズなだけだ。見えないし感じないただ推し量る領域のものに心を動かさないという決断は自分の精神の安定を守りきるためにしたことでもある。

 今日は愛すべきK沢の生徒の作品の中間講評をした。ひょっとしたら今の生徒君たちもリアルタイムでこれを読んでるかもしれないけど、先生はちょっと愕然としちゃったよ。全員ではないけどさ、君達にはとても大きな特徴があった。それは君達の感性が決められたルールに対してあわせるために発揮する日常があまりにも習慣づいていて、自由なイマジネーションが育ってないということだ。僕は昔人物を描くって課題を20歳のころにやったことがあったんだけど、その時自分はあてがわれたモデルよりも自分のリストカッターとしての20歳を描ききることでその自分にサヨナラをしたかったんだわ。だから担当教授にいったのよ、「先生、僕人物の課題で自分を描きたいんですがそれでもいいですか?」って。だからモデルさんが入っている時間中僕は彼女に背を向けてずっと自分を描いてたよ。僕は今日何度も言った「いい?課題にあわせて自分の感性を型にはめて提示することが表現じゃない、時には自分のやりたいことに世界を従わせるか、接点をみつけて手をつなぐんだよ?」君たちに僕の願いはどんだけ届いただろうか?きっと抽象的すぎて伝わらないこともまだたくさんあると思う。でもさ、課題が自分のリアリティややりたいことにあってないからといって拒否したりドロップアウトしたり泣いたり逃げたりしちゃいけないんだ、ぶつかるだけがカベじゃない。登ったりあえて近道してもいいからカベ(課題)という概念を自分なりのスタンスで攻略してほしい、僕はそんなことを切に願ったよ。

 君たちの感受性を嘆いて最近の学生はクリエイティビティにかけている、と言うことはすごく楽チンだと思う、でもこれは君たちとたかだか10歳前後しか離れていない僕にも実はリアリティのある問題なんだ。最近の若いもんはというには僕にはバイタリティがありすぎる。だから同じロストジェネレーションを生きる世代として、僕は感受性を自由に出すってこういうことだぜ?と言う努力をあきらめないだろう。未来のある君たちに絶望する理由なんて何一つない。ただ水門を開くだけだ。そしてたぶん、僕にとってのリアリティのある子供達はたぶん君等の事なんだと今は思ってる。

 今日ガイアの夜明けを作りたての自炊飯とワイン飲みながら観てたんだけど、オークションで絵画が一生かかっても手に出来ないお金がやり取りされる様をみながら僕は一体だれに作品を買ってもらえたら幸せなのかを考えていた。そして僕が現代美術より音楽に傾倒した理由を再確認した。名作であればあるほど高値になるアートよりも、名盤になるほど廉価になりたくさん流通する音楽のほうがキッズによっぽど届くからだ。でももし遊び心のあるキュレーターがいたらバカみたいに高値でアートフェアにだすかもしれないな。金持ちに高値を記録させてもらってキッズの希望になろうぜ?とか笑いあってさ。

写真:ミネストローネとほうれん草パスタとロゼワインと写真に写るパン。機嫌がいい。

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コメント

なかなか熱いですねえ。
ほんと、いい先生じゃないすか。

自分のやりたいことやろうとすれば
他人に馬鹿じゃないの?っていわれることの
怖さみたいなものを乗り越えないといけないのかもしれないけど、
でもそうしてるとわくわくしてきて
たまらん気もするけどね。

投稿: レインボーブラッド | 2007年10月26日 (金) 01時18分

なんつーか馬鹿の域に勝手に達する感じだよ。
で、さいあくーとか言ってるうちにそれに慣れちゃうの。
生徒が喜んでくれてるといいが...反応はわからん。

投稿: Vivienne★ | 2007年10月26日 (金) 12時46分

下北ロフトで、出会えて、また、今回,おなじ場所で、世代を、超越した魂。。かな。とても、たのしかったです。ありがとう、ございました。

投稿: うんず | 2007年10月27日 (土) 02時23分

うんずさん>いやー昨晩はよく飲めましたか?私は実はあの場ですごくインスピレーションをいただいて曲を仕上げてました。いい出会いをありがとうございました!!これからもよろしくお願いします。

投稿: Vivienne★ | 2007年10月27日 (土) 15時08分

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