集客努力をしないアーティストは「本物」ではないのか?
「はっきり言って0とか1とかしか客を呼べないアーティストは箱として二度と呼びたくないし辞めれば?って思いますよ。」という言葉を聞いたときに正直僕は久々にひっくり返りそうになりました。ただしこれには、一ヶ月以上前からライブが決定しておりしかも今回はフリー同然のイベント価格であるという前提条件はあります。とはいえ、僕は一ヶ月前に決定してるライブでもやはり集客は二進法だもんで衝撃度は変わらないわけです。さすが日本が誇るライブハウスLOFTよ。
今日実は帰国早々Naked Loftのオープンマイクに一か八かの飛び入り参加をしたんです。なぜならこれがLOFTの新人発掘のオーディションになってるというし、説明を読んだ限りきちんとオープンマイクの趣旨が通ってる気がしたのです。どうせ新しい箱を求めるなら高飛びしてチャレンジしたいと思ったし、タイミング的にもロス帰りでテンション高かったしね。で、冒頭の言葉は企画者と参加者のアフタートークの中で出たものです。僕ね、オーディションてやつは表現者の才能とか可能性を見るんだと思ってたけど、箱側にはこれに「集客努力でみるやる気」という視点があったんです。本当に人に聞いてもらおうと動くことがこれで真剣に生きて生きたいという気持ちの証明になるという考え方、そしてそのやる気=本物という考え。でも私はここが致命的に欠けてるの。
僕はライブ告知がメールで流れてくるのも電話もらうのも嫌いです。何故ならいきたい時に気持ちが自然に騒ぐのが本物だと思うし、それを察知する勘をつきあい感情で汚したくないのです。それに知り合ったバンドマンが集客のために付き合いでメール打ったり、異性と関係したり返信するのが遅れて慌てふためくのを本気で軽蔑してきたし。だから僕はその代わり自分の精神を磨いて鍛え上げて表現の純度を上げる努力をしてるつもり。表現で客のハートを破壊する位揺さぶってこそ本物だと思って。それと人間性を高めること、僕が頻繁にブログをあげるのは趣味でもあるけど、同時に人となりを伝えて来たい人間かどうかを判断してもらいたいと願ってきた。こいつに会いたい、生で観たいと思わせられるような魅力をつける努力を自分に課し続けるために。それに私は過剰にサービス精神が暴走するから、たとえば自分は弾きたくないのに、自分が呼んで応じてくれた友達が満足するように意に沿わないセットリストを組みそうになって葛藤し、気疲れを引き起こすような無駄な事態を招きたくなかった。だから僕は人が「ライブに行きたい」というのを本気で信じるのは本当にライブに来てくれた後だし、同様に「またみたい」も本当にもう一回ライブにくるまでは社交辞令だと考えてしまう。行動がすべての観察眼。
こうやって書いていくと自分の人としての弱さがよくわかる。これはスジが通っているようでいて、単に期待を背負いたくないというだけかもしれない。そして企画者さんの言葉も一利あると思った。僕は自分の下手ライブにお金を払って観に来てくれる人に申し訳ないと思うほうだし、ついで言うと作品に高い値段をつけるのも気が引けてしまってきた。でも、ライブ中の自分を盛り上げるために集客し、お金を払って満足して帰れる様なショーを考えることはやりすぎて自分を失わなければポジティブなんだと思う。遊びでやってる音楽ではない、ここは確かだ。これが無ければ人としてのバランスを崩してしまう。そして集客に必死になることでそのバランスが壊れていくような気がしてならない自分もいる。媚びるのは嫌だ、付き合いみたいな客ばかりが増える中で音楽やるくらいならギターを破壊して死を選ぶよ。でもたくさんの人に唄を聞いてほしいしライブに来てほしい、僕はここにどんな答えを出すのだろう?久々に迷いが生まれてる。
写真はライブ前のパン助。心なしかワクワク?
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コメント
NAKED LOFTでOPマイクデイをやって居たとは…
俺も出演したかったぜ!
&
ViViサンを観たかったぜ!
知ってたら本当に俺行ったのに残念…
とまぁ
NAKEDのOPマイクに関して言えば波(観客動員)が有りすぎて結果年に1、2回になってしまいました…
別にNAKEDを擁護するつもりはありませんが、
自己満足でもイケないと思う…
(前回のOPマイクはそれが多すぎた。
それでそう言う発言になったのかも知れません?)
たとえお客が1人でも全力で見せてこそが真の表現者!
表現する事に関して、あなたは真の表現者だと俺は思う!
お世辞でも何でも無くね(^-^)/
日本でのオープンマイク文化は本場と比べたらまだまだ根付いてはないね?
店側も、ちょっとは営業努力をだし、
表現者側も友人、知人以外で集めなきゃならないなら、色んな箱でのイベントやストリートでのLIVE活動で地道にやるっきゃないかもね?!
お互い観客動員は課題ですが頑張って行きましょう('-^*)/
今度、暇ん時酒でも呑みにね!でわ^O^/
投稿: 北村幸生 | 2007年6月20日 (水) 22時48分
イヤー今回のオープンマイクは私も当日気づいたから入れた、
と言う感じだった。北村さん前回参加したんだ?!
確かに前回はひどかったらしいよ。
私はNakedを擁護しますが
その経験を踏まえて「俺本気なんだ、みてほしいんだ!!」
って人がくるようにしたいと思った結果が今回で
なおかつ彼はそれぞれの出演者が5人の集客をすれば
その互いの客同士が他の出演者のファンになる
そしてプラスの交流が生まれる!!
という化学反応を期待しているそうだよ。
私もやっぱり、オープンマイクのクオリティの低下って
問題だと思うんだ。
誰かに伝えたい、を見せ方のこだわりも含めて
魅せる、客を意識できるってレベルに到達できる人材を
いかに育てる場所や雰囲気を作れるのか?
そこを成立させるのが難しいのはなぜなんだろうと思います。
あきらめない地道さで乗り切りましょうね!!
では。
投稿: Vivienne★ | 2007年6月22日 (金) 10時51分